これ自体は、facebook で見て知ってはいたんですが、久しぶりに再開したので、懐かしくなりました。
少し古い情報ですが、Gigazine の記事を紹介したいと思います。
木の温かみのある薪職人の工房。
一人の男性が工房の中に入ってきました。高級薪の材料となる、木材をおおざっぱに切ったものが工房内に置かれています。
薪職人のJesse Hornさんは、子どもの頃から森、薪、暖炉などに囲まれて育ち、薪のある生活が身に染みついているそうです。
しかし、大人になって市場にあまりにも質の低い薪ばかりが出回っていることに気づき、「薪の製造に熟練の職人技を取り戻したい」という思いから、薪専門の会社「Smoke&Flame」を立ち上げました。Smoke&Flameは北米で唯一、薪を手作りで製造・販売している会社とのこと。
木材を手に取ります。
表面のデコボコを見つけると……
木工ノミで削っていきます。こちらは小さめの薪を製作中。
細かいトゲを削って、息で吹き飛ばします。大きい木材には、霧吹きで水を吹きかけます。
石けんを木にゴシゴシこすりつけて……
水の入ったバケツの中でじゃぶじゃぶと洗います。薪の香りをかぐJesseさん。
表面の細かいトゲを、彫刻刀のようなもので削りながら、木くずをブラシで払っていきます。
さらに水で洗い、棚の上で乾かします。
表面を整えたら、いったん置いておきます。
朝になってお店がオープン。
まずは作業台の上をブラシでお掃除。
薪に使う木材を見極めます。遠くから見たり……
近づいて見たり。使える木材は机の端に置いておきます。
「薪の材料となる木材を選ぶ際には、世界で最もすばらしい薪となる木材だけを見極めています」と、腕組みしながら薪作りについて語るJesseさん。
木材の端を少し削り取って……
木の香りをかいで、薪に適しているかどうかを見極めます。
Jesseさんも香りを確認。
「木材ひとつひとつの形が異なり、それぞれに個性があります。1本1本の薪の物語を大切にしています」
真剣な面持ちのJesseさん。
Jesseさんの工房で薪職人になるため修行しているCarlさんは、「Jesseさんと働くことができて素晴らしい気分ですよ。彼はアーティストです」と語ります。
Jesseさんが見つめる隣で……
木材をジャブジャブと洗う練習をするCarlさん。Jesseさんの手がける薪は、長い時間をかけて細かな調整が全て済んでから出荷されます。
「上質な薪作りを行うために、膨大な昔の遺産と最新の技術を組み合わせたい」とJesseさん。
表面を整えた後、再び霧吹きで水を吹きかけて……
固形の油のようなものをぬりぬり。綿に香料を含ませて、ポンポンとたたきながら薪に染み込ませていきます。
生のショウガの皮をむき……
香りを確かめます。ショウガを木材の表面にこすりつけて、香りを染み込ませているようです。
加工の終わった薪は、専用の金具を使って売り場へと運ばれます。
薪の両端に金具の先端を振りかざして……
プスリ。薪を持ち上げて売り場へと運んでいきます。
値札を付けて完成。画像に写っている薪は1本1200ドル(約14万円)の値がつけられました。
お店にお客さんがやってきました。Carlさんは「ガソリンスタンドの隅で1束6ドル(約700円)程度で積み売りされている薪を見慣れている人々は、長い時間と手間をかけて職人の手作業で作られている薪のことを知ったら驚きます」と語ります。
お客さんは細めの薪4本499ドル(約6万円)を選んだようです。
Smoke&Flameの薪を購入すると、お店のロゴが書かれた専用の紙に包んで手渡されます。
お客さんの車まで薪を運ぶことも薪職人の仕事。
「お店に来てくれるお客さんは、みんな薪の値段にとらわれず、上質な薪を手に入れて喜んでくれますよ」と、お客さんとがっちり握手。
いい仕事を終えたら工房でも握手。
[Gigazine](http://gigazine.net/news/20150916-firewood-maker/) より引用
というわけで、フリが長くてすみません。
まあ、これはこれで、極端な例だとは思うんですよ。
バカバカしいまでに。
だって、パロディーですから。
でも、ふと思うことというのは、
北欧ノルウェーでは公共放送局NRKが12時間に及ぶ薪の特集番組を放送し、そのうち8時間は「暖炉で薪が燃えているだけ」という映像を流したところ、視聴率が20%を記録したという驚きの結果が出ています。また、アメリカでもクリスマスの夜に暖炉の薪が燃えている映像だけを流し続ける番組が存在していて、番組の一部は以下から見ることができます。
というくだりにある通り、人々は、火が燃えている様子を延々と眺めたり、合理的とは思えない行動を取ることは決して少なくないことです。
現実的なことをいえば、合理的な暖房器具を考える時に、薪ストーブがそうか、というとおそらくその時点で答えは NO である人が大部分でしょう。
なので、合理性を求めて薪ストーブを使っているわけではない、そのことは明らかなので、Hearth & Home 暖炉家(だんろや)的、合理性や経済性をある程度重視している営業方針というのも、時たまどうなんだろう、と思うわけです。
と同時に、薪屋として、お客さんにどういうバリューを提供できるのか、そのこともよくよく考えて見る必要を感じました。
良い物を安く、ということは、これからも変わらない基本方針であるわけですが、あまりに効率ばかりを追求すると見失うものがあるように思います。
まあ、とげ抜きで棘を抜いた薪を作るつもりはないですし、匂いをつけたり、というのもまあちょっとトンデモではあるんですが、棘があるよりはない方がいいし、臭いよりはいい匂いがした方がいいし、埃っぽいよりは洗って乾かしてある綺麗な薪のうほうがいいといえばいいわけで、それにはコストがかかるわけですが、それ以上のメリットがあればよいわけです。
しょうがを擦りこむかどうかはおいておいて、例えば、木材をキルンで乾燥させる時、単に乾燥させるのではなく、例えば、楠(臭いだけ?)も一緒に乾燥させれば、薪に虫がつきにくくなるご利益があるとか、そういうことがあれば、無論、あるかないかなんってことは知りませんけど、そうだとすれば、それはそれで、残念薪の楠もちょっとは立場ってもんが改善されるのかなと。
愛媛だと柑橘の産地なわけですが、ジュース工場の搾りかす、多分、みかんの匂いがすると思うんですが、こういう匂いは G が嫌うはずなので、搾りかすで燻蒸すると G が寄ってこない、いい匂いの薪が作れるのかなと。
最初見た時は、バカバカしく思いましたが、いろいろと考えてみることはまだまだありそうだと、ちょっと考えさられました。