トロンメル用の油圧ユニット

結局のところ、トロンメルの油圧ユニットは、流量が多すぎるので、専用で作らないとダメっぽいです。

減速機の仕様として、458.3cc/rev となっているので、毎分 MAX 18rpm で設計する場合、8249.4cc/min となります。
8249.4cc は、2.18 gallon, 約 500 cu in です。
市販されているものの中には 12rpm 位のものもあるので、それくらいでもよいのかもしれませんが、9rpm を MIN とするなら、1.1 gallon, 約 250 cu in は最低でも必要ということになります。

一般的な 3,600rpm のエンジン、またはモータで駆動する場合、0.07 — 0.14 cu in/rev ということになります。

運転圧力は、24MPa 以下ですので、DYNAMIC GP-F20 シリーズあたりがちょうど良さげです。

GPF1020PC の場合、

SPECIFICATIONS
Disp. 0.12 cu. in. / rev.
Pump Type Gear
Rotation CC
Pressure:
3190 PSI rated
3770 PSI peak
Speed:
2000 RPM rated
6000 RPM max.
Flow:
0.97 GPM rated
2.90 GPM max.
Mount 2 bolt SAE AA
Shaft 1/2″ dia. x 1-1/16″ long with 1/8″ wide keyway
Rqd. Filtration 25 micron
Inlet Port SAE 8
Outlet Port SAE 6
Size 3-5/16″ x 4-1/32″ x 3-5/16″
Shpg. 5 lbs.

って感じで、軸の回転方向は、CW と CCW どちらでも選べる(別の商品)なので、エンジンやモータの回転方向に合わせて選ぶ必要があります。

Inlet が SAE8 なので、これは SAE8 の Hose Barb を使うとして、Outlet が SAE6 なので、NPT 1/2″ に変換してやる必要がありますね。

とりあえず、このポンプを使う場合、0.12 cu in /rev, @3,600rpm で 1.87GPM で、運転圧力が 3,190PSI とすると、エンジンだと計算上は 7.8HP くらいの出力が必要になるようです。
電動機だと半分で済むので、2.9kW 以上、ってことですね。2.2kW の上は、3.7kW になるようです。
この計算結果は、かなり安全側に振っていると思うんですよね。

現実問題、2 ステージ型の場合、低圧側(700PSI)で 11GPM のもの、要するにブレイブの往復タイプなど一般的に 6HP, 160cc クラスのエンジンで駆動しています。
このクラスのポンプの場合、仕様書的には、min 5HP となっているわけです。
高圧側は、 1.8GPM@3,000PSI です。
高圧運転だけするのなら、ちょうどよいくらいです。

0.12 cu in/rev の下は、0.07 になってしまうので、3,600rpm で駆動しても、1.09 ということで、下限ギリギリの能力となってしまいます。

エンジン的には、ロビンなき今、ホンダ一択ですが、問題は、GC にするか、GX にするか、ということです。
今はセールやっていないから、GC160 が $220 くらい、GX160 で $320 くらいします。
ブレイブの保守用にエンジンも在庫しておいたほうがいいかなと思うのですが、価格優先なら GC, 品質優先なら GX ですね。

エンジンは、回転が CCW(counterclockwise = 反時計回り) のようですから、向き合わせに取り付けることになるポンプは CW(clockwise = 時計回り)の必要がありますね。

ところで、この回転ってのは、どっちから見て何でしょうかね?
出力軸側から見て、でしょうかね。

まあここは気張って GX にするとして、ポンプは 2,000 — 6,000rpm なので、減速なしの 3,600rpm タイプのエンジンになりますので、(米国で)一般的な Q シャフトとして、GX160UT2QX2 とすると、ポンプとの取り合いで重要な情報は、

  • PTO の回転方向(CCW かどうか)
  • シャフトのサイズ、形状、キーの場合、キーのサイズ
  • B.C.

となりますが、Q シャフトの場合、

Crankshaft Q-type
Shaft Diameter (in.) 3/4
Shaft Length (in.) 2 7/16
Shaft Keyway (in.) 3/16

ってことになってます。

B.C. というのは、Bolt Circle のことで、PTO に対して何かを固定する場合の固定サイズ、ということで、

Bolt Circle (in.) 3 5/8

ってことになってます。

ポンプの方は、2 bolt SAE AA なので、2 bolt SAE AA と B.C. 3-5/8″ の組み合わせのブラケットを買えばいい、ということになります。

写真の製品は、Hydra-Mount model G11-106 でアルミ合金製、価格は $35 程です。

ここで重要な情報は、使用できるカップリングのサイズの上限と、長さです。

Max. Coupling Size 2-1/2″ dia.
Total Length 4.44

G11-106 の場合、それぞれサイズが直径 2-1/2″, 長さ、図では A+B*+C+D で、ここが 4.4″ である、ということです。

まず、A ですが、2-7/16″(2.4375″)です。
B は、1-1/16″ (1.0625″)です。
よって A+B = 4″ です。

D は 1/16″ — 1/2″(0.0625″ — 0.5″)です。
つまり、C+D = 0.4″ ですので、D は 0.3375″ 以下、つまり、5.4/16″ 以下の厚みである必要がある、ということになります。

Directindustry

さて、エンジン側ですが、シャフトが 3/4″ でキーが 3/16″、外寸が 2-1/2″ 以下のものを選ぶ必要があります。これは一つ、$8.2 ですが、キーではなく、スプラインのものは倍以上します。

次に、ポンプ側は、シャフトが 1/2″ でキーが 1/8″、外寸が 2-1/2″ 以下のものを選ぶ必要があります。

あとは、これらのカップリングに挟み込む緩衝材、ヒトデみたいな形をしたものですが、これが悩みどころで、安いものは $3.60 なんですが、ウレタンの高いものは、なんと驚きの $14.95 なんですよね。
厚みですが、8.5725mm 以下である必要があるんですが、書かれていません。
まあ、そんな厚みはないと思います。

後必要なものは、バルブ類、フィルタと、作動油のタンク、です。
バルブ類はすでに購入済みで今回は不要です。

タンクに関しては、連続運転をすることから、最低でも 5 ガロンは欲しいですね。

このサイズの既製品は、内部の仕切り板がないものが多く、また、今回はケースドレンがあるので、戻り側のカプラが 2 箇所必要なので、空のプロパンガスボンベを利用して自作したほうが良いかもしれません。

自作する場合に必要になるのは、ネジをいちいち切るのが面倒くさいので、溶接で取り付けられるポートで、ポンプへ行くのが 1/2″ NPT, 戻ってくるのが 1/2″ NPT と 1/4″ NPT です。
それと、オイルを入れるため(兼、息をするため)のキャップ口、欲を言えば、レベルゲージ(温度計がついているとなお良い)といったところでしょうか。

ただ、買っても $100 ほどなんですけど。

フィルタに関しては、持っているので、それを使おうと思います。

ホース類の相互接続について、口金の変換が大量に発生してややこしいので、後で紙に書いて間違いなく変換金物を取り寄せようと思います。