台風の後始末

いよいよ 10 月も今日でおしまいです。
今朝はめっきり寒くなりましたが、温度を見ると 9°C でした。
もうストーブを焚いているので、外に出て寒くてびっくりです。

今朝は、この間の台風で境内の木が倒れ、注連石に当たって折れてしまったので、それの片付けのためお祓をして、スタートです。

後は施設に出荷のための薪を移送しました。

台風でカバーが吹き飛んだり、もともと朽ちていた UV カットカバーなんかは完全にご臨終です。
雨も酷かったので、土羽は叩いただけで、水勾配がきちんと取れていない部分があったようで、土が流れてしまいウッドバッグがでんぐり返ってしまっています。
片付けに 2, 3 日掛かるかもしれません。

薪割りは新ヤードに移行しているんですが、天日干しは、旧ヤードでやるつもりです。
なので、残っている原木もまた旧ヤードから新ヤードに引っ越さないといけないのですが、まずは新ヤードに搬入したものを割って、それを乾燥のために旧ヤードに運びつつ、往路も復路も空で走らないようにしたいと思います。

明日は朔なのと、午後からお宮参りがあるんですが、合間に配達と、それと積み込みまではほぼ済ませてあるので、固縛して、施設への移送もなんとか済ませたいと思います。

花粉症ゼロ?

選挙も終わったんでもう書いていいと思うので書きます。
支持している人もいるとは思うし、政治のブログじゃないんであまりこういうことは書いてこなかったんですが、この花粉症ゼロに関しては、土台無理だと思うのです。

問題の解決には、基本的に原因療法と対症療法があるわけですが、対症療法=一時しのぎですから、原因療法で解決するとします。
そうすると、アレルギーの原因物質を取り除く、ということが必要になるわけです。
で、花粉症といえば、まず、スギ花粉です。
別にスギに限らずアレルゲンは様々でしょうが、キリがないので、まずはスギにだけフォーカスしましょう。

スギ花粉の問題は、時系列的に整理すると、

  • 戦後、大量に杉を植えた
  • 都市化により土地が土や草原からアスファルトやコンクリートなどの花粉が吸着・分解されにくい地盤となり、一度地面に落ちた花粉が風に乗り何度も舞い上がって再飛散するという状態が発生するようになった
  • 排気ガスや工場からの排気などの光化学スモッグなどを長期間吸引し続けることでアレルギー反応が増幅され、スギ花粉症を発症・悪化
  • 花粉の少ないスギへの移行を計画するも、輸入木材の普及による林業の荒廃・林業従事者の減少の問題などから、植え替えや伐採も難しくなっている

という流れです。

で、この問題ですが、伐採すればそれで終わり、という安直な考えで解決したとするとしてもです、一番の問題は林業従事者の減少についてはどうするつもりなのか、ということです。

上の図は、林野庁から拝借 しましたが、要するに、林業従事者は、どんどん減る一方であり、速報値で 5 万人を切る所まで来ています。
とにかく、従事者が少ないのです。

その上にです、これだけ少ない従事者なのに、年間、以前 50 人近くが命を落とす、本当に過酷な労働環境なのです。
50/500,000 = 1/1,000 です。40 年従事すれば、1/25 の確率で労災事故で死人が出るってことですよね?

うちも林業従事で労災を掛けていますが、ずば抜けて料率が高いのです。
危険極まりない労働の代名詞である鉱業の中の「金属鉱業、非金属鉱業 (石灰石鉱業又はドロマイト鉱業を除く。) 又は石炭鉱業」が 88, 建設業全体の中の「水力発電施設、ずい道等新設事業」 79 という具合で、特に危険な事業のみの料率対して、林業は林業そのものが 60 で、その他の業にあっては 3 です。(出典 労災保険率表(PDF)

無論、高性能林業機械の導入なども少しずつ進んで労働環境は改善されていると思うのですが、全部伐るだけ、搬出もしません、更新もしません、というようなアホなことをするにしても、圧倒的に人が足りないと思うわけです。

皆さん、どう思いますか。

平成 24 年の数字で、4,901 百万立方メートル蓄積量があるらしいのですが、つまり、49 億 m3 で、それが毎年 1 億 m3 くらい増えているとかなんとか。

それと、今言っているのはスギだけの話であって、花粉ってスギだけじゃないんですが。。。

20% の削減ですら達成できていないのに、いきなりゼロです。

まあ、こういう「希望」は土台無理があったようですが、ホラというのは、デカければデカイほどバレないとも言いますし、実現する気がないなら、大風呂敷も広げ放題です。

その反面、夢や希望というのは、叶える、実現するためにあるわけですし、まずは望むこと、目標を持つことは大切だとも思うわけです。

その動機が石原慎太郎のように自分が花粉症になった、というような政治をする人もいるんですが、ある意味当事者にならないと、気づきづらいということなのかもしれません。
緑色の某党も、どなたかが花粉症なのかもしれません。

科捜研の女 — 後方散乱 X 線検査装置でコンテナを透視

科捜研の女シリーズ、結構好きなんですよ。

まあ、ドラマなんで話半分以下、位で見ているんですが、後方散乱 X 線検査装置でコンテナを透視するシーンがありました。
この前、ポートアイランドの税関でピカッとやられたあの装置ですね。

科捜研の女で出てくるいろいろな科学道具なんですが、正直、かなり胡散臭くて、脚色があるんじゃないかと思うのです。
たとえば、画像の拡大鮮明化とか、無理だと思うんですよ。

おっさん臭い事をいうとですよ、昭和の少年誌には、いかがわしい広告ってのがたくさん出てきていて、例えば、塗ると髭が生えないクリームのだの、運動をちょっとしたら腹筋バキバキになる棒状の運動器具とか、もっとひどいのになると、いきなりモテまくる石鹸だの、金が貯まるブレスレットだの、かなり現実的なものになるとシークレットブーツだの、まあ、そういうのの中に紛れて、モザイク除去装置なんてものが売ってたわけです。

理屈的にはモザイク除去装置と同じなんじゃないかと思うのですが、画像の拡大鮮明化ってのは。

一枚の画像の写っていない部分、というか、情報がない部分について補完するわけで、通常のアルゴリズムでは無理だと思うんです。

仮にですが、動画などの連続したデータのがあれば、そこから 3D モデリングなどを繰り返して、より実物に近い 3 次元データと、表面のテクスチャ情報をえたとして、それを 2D に落とし直す、というのな分かるんですが、それがあの程度の計算機で短時間に行える程度のものであれば、よほど需要のあるエロ市場で実用化されてるんじゃないのか、と思ったりするわけです。

実際のところ、どうなんでしょうね。

まあ、半分は本当、半分はドラマ、って感じなんでしょうかね。

薪屋と配達のこと

10 月も終わりに近づき、薪の注文などをボチボチいただくようになりました。

リピートで注文してくださるので、とてもありがたいことではあります。
で、他の人にいわれたのですが、来年の予約をもらう、ということをやっていないことに気づきました。

でも、自分的に、予約をお客さんからいわれたときは、自分はとても忘れやすいので、万一忘れてたらごめんなさいと断りを入れるようにしているのですが、自分は、いつまでに何をしなければいけないとか、何月何時、何時何分とか時間を指定され何かしなければいけないのというのが、何よりも苦手なんです。

それを一年間も覚えていられるのか、というと正直自信がないのです。

また、配達も、午前、午後くらいならいいんですが、何時といわれるのもの、交通事情なんかもあるし、日付の指定も、その日が晴れているかどうかもわからないし、他所の人はどうしているんだろうと常々思います。

配達ルートの最適化なんかは、巡回セールスマン問題かどうかはさておき、「トラック」というアプリで対応しているので、それはそれで勝手に考えてくれるんですが、これも何時と時間指定されると、最適なルートで配達できないことになります。

これまた、他の人にいわれたのですが、うちは配達料金が安く(原則は配達費込みなので)、引き取りのインセンティブが働かない、ということで、たしかに引き取りのお客さんというのがほとんどいないのです。

ただまあ、お店があるわけでもないし、引き取りに来るのを待つというのも、待っていたからといって、その待っている時間分のお金をいただけるわけではないので、それもまたどうかなと思うわけです。

道の駅などに品物を置こうかと思いましたが、既得権益者が納得しないといけないというような仕組みのようで、その是非はさておくとしても、他の生産者の価格に合わせて、右に倣えという性分でもないし。
販売のための人的リソースが不足しているだけであって、道の駅で売りたいわけではなくて、チャネルはどうでもいいのです。
なので、スーパー等に販売を委託できないか、考えてみようと思います。

それはそうと、今日ホームセンターで見た薪。

うちだと、これが 7kg だとすれば、300 円くらいで売ろうかと思っていたんですが。。。

実際に業販だと、関東までのトレーラ輸送の運賃込みでそういう値段で卸しているんですけどね。
だから、束にしても、取りに来ていただけるのなら、アリかなと思っていました。

まあ、この薪も、どこの誰が作ったものか知りませんが、山ではそれくらいの値段で出荷したのかもしれませんね。
中間マージンと、輸送費で、800 円を超えてしまったのでしょうか。

熱処理ができるようになれば、安心して委託倉庫に保管できるので、全国に発送できるようになります。
ピザなどの業販用途で、一定量の出荷を見込めるようになれば、乾燥機を導入して、安定した品質で生産量を増やしていきたいと思います。

煙突ダンパーの耐久性というか寿命というか

いやはやびっくりしました。

お客さんから、ダンパーが割れましたと連絡があり、代品を送ることにしたんですが、わずか 2 シーズンしか持たなかったそうです。

送ってくださった写真がこれ!真っ二つです。

うちで扱うダンパーは、今は主に Imperial Mfg のものですが、たまに US Stove や Vogelzang の場合もあります。
以前は、米国で仕入れていたんですが、煙突部材は、ICC がカナダの会社で、Imperial Mfg もカナダの会社、うちで一番売れている TrueNorth もカナダなので、カナダで調達することが多い、というだけの理由です。

品質は、このブランドでも MADE IN CHINA なので、似たり寄ったりかなと思います。

付ける前にとりつかないというクレームを 1 件だけありましたが、その後、割れたとか、あまりに短い期間でヘタった、なんてことはなかったんですが、単に、100 均の商品と同じで、値段を考えると文句をいうようなもんじゃないしな、ということで不具合はあるのに上がってきてないのか、あるいは、稀なケースなのか、ちょっと気になっています。

うちは、かれこれ 6 年くらいになりますが、割れてませんし、普通に使えていますし。

写真で見る限り、なんとなくウエッティーな感じがします。
タールがついているのか、それとも結露しているのか。。。
いずれにせよ、うちとは煙突の環境が違う気がしないでもないです。

それはそうと、ダンパーですが、仕入れの価格がかなり上がっていて、実は大幅に値上げさせていただいています。

仕入れいえば運賃のことです。

今日、タコマからの荷物の A/N が届いたんですが。。。見積もり取らなかったからどうかわかりませんが、卒倒しそうな金額が書いてあります。

わずか、1.7m3, 280kg で 11 万超えているんです。
しかも、これ、輸出元〜松山港までの料金なので、この後の、通関、検査等は、別料金、それに倉庫経費が $200 別途かかっているで、1m3 あたり 8 万くらいかかってそうなんですよね。

しかも、やたら積み残しが発生したようで、refund の通知が 3 ヶ月遅れくらいで届いている始末。。。
もともとは、$2,500 分くらいしか荷物が溜まってなかったんですが、どれだけ積みそこねたかわからないので、おそらく品物の代金よりと運賃とがあまり変わらないとか、そんなことになりそうな、嫌な予感がしますね。
ARIENS の薪割り機の悪夢 again って感じです。

あまりにもひどいので、理由を調べてもらうことにしました。

今月の、ロスから松山港の荷物もかなり高かったんですが、それでも 1m3 あたり、4 万くらいでしたので。(自分で通関したからってのもありますが)

元々は両方まとめて入れるつもりだったんですが、段取りが悪くて、こんなことになってしまいました。

とまあ、たまにはこういうこともある、まあ、以前は、カルブリッジというところに引っかかってえらい目にあったんですけど、そういえば、弁済すると行った支払い済みなのに着払いで送れられてきて二重払いになったお金、このところ、全く返してくれないです。

まあ、めげずに頑張りたいともいますが、台風の影響で、また遅れるかもしれないそうです。。。
なんとも。

キネティック型の愛称はドドンパというらしい — 電動はドドンパがいいのではと思う件

宗教的な話です。

薪割り機ですが、手動式の豪腕君を使っている人もいるわけです。
まあ、ハムスターのように同じところをお金を払って走り続ける「ジム」というところもあるわけで、まあ、健康法というか、そういう副次的な目的があるのかもしれませんし、たしかに、キンクラで割れない、でもストーブに入らない、夜中にちょっと割りたい、みたいなときには便利かもしれません。
そのために買うか、というとかなり微妙ですけどね、これ。

で、豪腕君じゃあ大変だ、という場合、動力付きへのアップグレードを考えるわけですが、そうすると、必然的にエンジンか、電動か、ということになるわけです。

あくまでも重松の信心の範疇ですが、電動の薪割り機は使い物にならない、という考えだったんです。

理由は単純で、100V で 15A の場合、当たり前ですが、1.5kW 以上の仕事はできません。
エンジンですと、ホンダの GC 160, 160cc クラスで 3.4kW なので、倍以上の仕事量になるわけです。

油圧を使った薪割り機の場合、エネルギーを溜めておくことは基本的にできません。
そのため、電動薪割り機の場合、薪を割っていない時に、モータは仕事ができるにも関わらず遊んでいるわけです。

例えば、エアコンプレッサのように、圧油を溜めておくことができれば、つまり、エネルギーを溜めておくことができれば、それを一気に使うことで、薪割りの効率がアップできるわけです。
圧油を溜めておくのは、コスト的に見合わない。
というわけで、ドドンパ ですよ、奥さん。
キネティック型と呼ばれているのですが、キネティック = kinetic energy とは、運動エネルギーのことです。
フライホーイールという重たい鉄の輪っかを回して、運動エネルギーを溜め、それをドドンパのように一気に使って薪割るのです。

キネティック型の薪割り機のことは、過去にも書いてはいたのですが。

で、DR (Done Right) のものが $499 に値下がりしているのです。

DR RapidFire Flywheel Log Splitter
K10 Electric Model

向こうの値段で約 6 万。
1,050W なので、9A くらいだと思うので、多分、普通に使えるとは思うのですが、日本で使うと 1 割くらい弱くなると思いますが、10t 表記の薪割り機になるので、油圧式の 7t よりは強いんじゃないかなと思うのです。
法的には、PSE ってマークがないので、コンセントに繋ぐのは NG でしょう。

Shipping 149 lbs = 68kg なので、らくらく家財宅急便 で送れるため、楽ですね。
らくらく家財宅急便 なら、軽トラック等でターミナルまで取りに行く、ということが必要なくなりますから。
Shipping Dimensions 50″ x 14″ x 27″, 三辺で 240cm なので、C ランクになると思います。

容積的に、0.31m3 なので、経験則上、概ね 12,000 円程度の国際運賃でしょう。

$499 と、運賃 12,000 円、それに税金、ここまでで約 8 万。
らくらく家財宅急便は、愛媛から北海道まで送っても 2 万かかりませんので、10 万で多分お釣りが来ます。
無論、普通に混載便で送ることもできますよ。

というわけで、どなたか、人柱として、電動ドドンパ、行ってみませんか?
人柱として、使用感想などをレポートしてくださる場合、代行手数料はいただきません。
ただし、品物の輸送は責任を持ちますが、それ以外のサポートはたとえ初期不良だったり、周波数や電圧の問題でモータが起動しなくても、ナシとなります。
(そういう意味では、東日本の人はやめたほうがいいかも)

あと、明らかに、ドドンパは危ないです。
指を挟んでも、油圧なら、痛いと思ってレバーを離せば止まりますが(まあ、大怪我はするでしょう)、ドドンパは止まりませんので、そのまま指が吹っ飛んでしまうと思うのです。
無論、デッドマン装置になっていますが、ラムの動きがとても速く、節などであらぬ方向に薪が飛ぶこともあるし、その場合、当然、ラムが速い分、対処できる時間が少ないということになるかと思うのです。
まあ、これを言って見は身もふたもないのですが、薪割り自体、斧で割ったって、やっていることは超絶乱暴で危ないので、結局はどの道危ないんですけどね。