Kreg ポケットホールジグ 入荷と専用ビスの話

Hearth & Home 暖炉家 では、実はひっそりと、木工用の変なツール類も扱っていたりするんですが、元々お店全体が鳴かず飛ばずの上、品揃えも極めて偏っているため、木工用品は開店休業状態でありますが、ひっそりと売れているのが KREG ポケットホールジグ です。

なにをするものか、簡単に言うと、ふうに脳天からビス止めすると、簡単ではありますが、ビスが丸見えになって美しくありませんから、見えない裏側から斜めにビスを打って、見た目はきれいに仕上げましょう、そのために斜めにビスが打てるようにポケットホールと呼ばれる穴を簡単に刳りますよ、というツールです。

百聞は一見に如かず、断面をご覧ください。

実際にどういう感じで仕上げるとかというと、

のようになるわけですが、この場合、木枠の内側が使用時に見える面、例えば、抽斗などになります。
埋木でビスを隠す事もできるのですが、自分はやったことはないですけどね。

後は、テーブルなどで複数の板をはぎたい時にも便利ですよ。
ビスケットジョイントもいいですが、ビスケットジョインターなどの専用の工具が必要になりますが、ポケットホールでも同じようなことは可能です。

Kreg 社には安いものから、とってもお高く高性能なもの まで、幅広い製品がラインナップされているのですが、R3 が一番使いやすいと思うんですよ。

一番安いやつは、あまりにしょぼすぎて、板厚などに合わせてオフセットするゲージもないし、一度に一つしか穴が刳れないし、高いものになれば、だんだん巨大化して、木工がメインの趣味とか、木工所だというのなら別ですが、DIYer がたまに使うには、ちょっとそこまでは要らないでしょう、というのが率直なところでして、まあ、それしか扱ってない、というわけです。

で、えらくフリが長かったのですが、専用ビスってなんなの、ということです。

断面の方の写真にある通り、ポケットホールは繊維と平行に近い状態で打つことになるため、頭の方が効きづらい打ち方になるわけで、皿ネジよりも、鍋ネジ, それもフランジ付きのほうが頭が大きいのでしっかりと接合できる、また、奥まったところなので、フィリップスではなくて(フィリップスでも締められますが)スクエアビットを使用する専用ビスが用意されています。

Kreg の純正ビスは、主に広葉樹向けの細目(fine thread)と、針葉樹向けの粗目(corse thread)がラインナップされています。

うちにも自分が使っていますから、当然、そこそこ在庫があり、以前は几帳面に小分けして販売していたのですが、あまりに売れなさすぎて、お店に並べるのを忘れていて、お客さんが間違って、デッキジグ用のビスを注文されてしまいました。

配達から戻ったら、在庫を登録したいと思いますが、前のように本数を数えて、いちいち台紙に 1 本づつ固定するのは手間すぎるので、今後は、100g とか、量り売りにしたいと思います。

後、広葉樹で、ポケットホールジグを使ってざっくりと作る、って人はあまりいない気がするというか、自分がそういうことはしないので、在庫は針葉樹向けの粗目しかありません。

専用ビスは、ポケットホールで使用する前提で、板厚ごとに適正な長さのものが定められていて、それぞれ接合の状態に合わせた半ネジになっています。

出典  Pinterest

屋外で薪棚などを使用する目的の場合、専用ビスには、ブルーに塗装された高耐食の BLUE-KOTE というシリーズやステンレス製のものが用意されています。

話がややこしくなりますが、ポケットホールの技術を利用したウッドデッキ用のデッキジグのビスは、やや頭が細くなっていて、ACQ などの薬剤を含めて高耐食の PROTEC-KOTE というシリーズを使用します。

売れるようなら、在庫を充実させていきたいと思います。
でも、売れないと思いますので、ボチボチがんばります。

どうでもいい話をすると、ビス類は関税がかかって面倒くさいんです。
しかも重いし、あまりやりたくない商材ではあります。