ブレイブの往復タイプの見積り依頼があった件 — 個人輸入のコスト お教えします

今丁度在庫を切らしているのですが、ブレイブの往復タイプの見積り依頼がありました。

1 台だけ入れるとものすごく割高になるので、雑貨と混載して、少しでも費用を節約しようと思うのですが、通関費用は 1 台だろうと 10 台だろうと、1 葉 11,800 円で同じなんで、極力まとめて輸入したいんですよね。

というわけで、薪割り機を 1 台、輸入したらどうなるのか、個人輸入に興味がある方もいらっしゃると思うので、見積書から説明したいと思います。

まず、うちの場合ですが、輸出については、米国のオレゴン州とワシントン州に倉庫を契約していて、貨物は一旦そこに搬入します。
そこがシッパーとなり、貨物を取りまとめ、インボイスやパッキングリストを作成し、フォワーダと呼ばれる国際輸送業者が引き取りに行く、という流れになります。

薪割り機の場合、1 台あたり、ブレイブのようにリパック(再梱包)が必要ないもので、シッパーサイドで $100 程度の倉庫経費がかかります。
引取時の運賃(Pick up chrge)は、1kg あたり $0.30 で、ブレイブの場合、150kg ほどありますので、1 台だけだと $45 になります。ミニマムチャージが $95 ですから、1 台でも、2 台でも、$95 かかることになります。
この時、Lift gate が必要なので、もう $95 かかります。
ARENS のように梱包状態が悪いもの(輸出を前提とした梱包になっていないもの)は、再梱包が必要になり、その場合、Palletize fee が発生しますが、1 台 $45 かかるということになります。
つまり、1 台だけの場合、$100 + $95 + $95 = $290 かかります。

それから、輸出時のコストですが、Documentation というのが書類作成費ですが、単位に BL とあるのは、Bill of Loading, 船荷証券のことで、要するに、1 輸入案件ごとにかかる費用ということになります。
まあなんだかんだで、$165 かかるということです。

Pier Pass などのところに、RT という単位があると思いますが、これはいわゆる立米と思って差し障りがありません。
実際には、Revenue Ton なので、1m3 でも、金属製品、例えば、ボルト・ナットなどの場合、5t とか、かなり重たくなるのですが、雑貨の場合、1t を超えることはありませんので、基本的に容積そのものが RT になると思っておけばたいてい正しいわけです。

ブレイブの場合、容積は概ね 0.75m3 で、重量は 150kg 程しかありませんので、金属の塊の製品から比べれば、空気を運んでいるようなものですから。
まして、NO-SPILL 缶などはいわずもがなですね。

min. USD10.00/ship というのは、一回の輸送で、最低 $10 はもらうよ、ということです。
1 台だけの場合、Pier Pass は $10, Chassis も Min 1 RT となっていますので、$3 のミニマムがチャージされて、$13 ということになります。

よって、$290 + $165 + $13 = $468 かかるということです。

次に、海上運賃、まあ、ここは驚くほど安いわけで、$110 + $17 + $35 = $162 です。

輸入時の経費を見ていきましょう。

通関料ですが、これは、11,800 円と決まっています。単位の葉、というのは、申告書類 1 枚あたり、という意味で、最初の 1 枚には、2 アイテム(2 件)記載できます。
よって、薪割り機 1 台の場合は、11,800 円で良いということになります。

2 枚目からは、1 枚に 4 アイテム記載できますが、都度、11,800 円かかってしまいますので、サンプルなどで一つだけを沢山の種類取り寄せる場合、1つあたり 2,950 円の経費がかかることになりますので、注意が必要です。

こういう場合には、クーリエを使って航空便で入れたほうが安いことがある、ということになります。

いずれにせよ、実際にいくら掛かるかというと、検査にならなかったとして、11,800 + 5,000 + 3,980 + 1,250 + 6,000 + 2,000 = 30,030 円 かかります。
検査になると、横持ち費用、検査費用、その際の人件費、ということで、ワーストケースで 2〜3 万かかります。

以上から、輸出 $468 海上運賃 $162 輸入(検査なし) 30,030 円、ということで、USDJPY 112 として、100,590 円ほどかかります。

ちなみに、薪割り機そのものは、約 $1,500 ですので、為替手数料を無視して、168,000 円です。

これらの費用に、その他、実費(消費税、関税=薪割り機はかかりません、検査になった場合の検査費用)と、国内の送料がかかります。

どうでしょう、思ったよりも安いですか、それとも高いですか?

ちなみに、10 台、7.5m3 だとどうなるかというと。。。

輸出 $1,777.50
海上 $875.00
輸入 56,650 円
合計 353,730 円

ということになるわけで、@ 35,373 円 ですから、1 台の時と比べて 1/3 くらいのコストで運ぶことができるわけです。

20 台になると、15m3 くらいになるので、LCL という混載便ではなく、FCL というコンテナ単位の輸送で採算がとれるようになり、更に割安に輸送が可能となります。

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