薪割り機のオイルタンクのキャップが締まりません!

薪割り機のお客さんから、「薪割り機のオイルタンクのキャップが締まりません!」という、メールをいただきました。

アメリカ製の薪割り機では一般的なことなので、一応、ブログでも説明をしたいと思います。

オイルタンクのキャップのネジですが、NPT という種類のネジになりなります。
NPT はアメリカで一般的な配管などに用いられるテーパーネジです。
NPT ねじについては、過去に記事にしていますので、そちらも参照してください。

話をややこしくする気はさらさらないのですが、日本では、別の管用ねじの規格になっています。

で、管用ネジ自体には、ネジの形状そのもので、平行ネジとテーパーネジとに別れます。

出典 MonotaRO

上図はテーパーネジ(オス・メス)の図なのですが、雄ネジでいえば、根本が太くて、左記が細くなっていますよね?
なので、ネジを締めていくと、ネジ山を幾つか残して、ネジ山自体が嵌合して、それ以上入っていかなくなるわけです。
つまり、最後まで締まりません。
それで正常なのです。

それと、オイルタンクですが、密閉することができません
キャップには、実は空気穴が空いているのです。

どうしてかというと、シリンダを伸ばすと、シリンダを縮めたときよりも、伸びて押し出されたロッドの体積分、タンクから圧油が送られて、タンクに戻ってきていないため、タンクの油面が下がります。
もし、密閉すると、その分、タンク内部の圧力が下がることになります。

なので、ブリーザーキャップと呼ばれる、空気穴のあるキャップを使用しています。

薪割り機を斜めにしたり、激しく揺らしたりすると、キャップから油が漏れてしまいますので、注意が必要です。

もし、埃っぽい空間で作業をするなら、空気穴からホコリを吸い込みますから、空気フィルタの付いたキャップを使用した方がいいかもしれません。

さて、じゃあ、薪割り機を自作したいとか、オイルタンクの容量を増やして、より長時間安定して使えるように改造したい、そういうときにはどうするのでしょうか?

無論、NPT ネジを切ってもいいんですが、普通は、専用のフランジが売っているので、下穴を空けて、それを溶接するのです。

こういうものまで普通に売っているのがアメリカの DIY の奥の深さかなと思います。

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