大気汚染が酷い薪ストーブをエコだと売り込む朝日新聞

新年早々、炎上ネタに遭遇しました。

朝日新聞が大気汚染が酷い薪ストーブをSDGsやエコな製品として紹介して炎上してしまいました。WHOの推定では、毎年380万人が木材の煙による室内汚染で死亡しています。

まあ、火に油を注ぐような話なのですが、

薪ストーブは不便で非効率ゆえ廃れたわけですし、環境汚染も酷くとくに呼吸器系の疾患を持つ人にはキツイものです。新聞社と記者は想像力も乏しい、取材をちゃんとしているのかという厳しい指摘も。

という部分、これはそのまま、この文を書いた人物にも当てはまると思います。

WHO の推定、云々の部分ですが、これはですね、主に暖を取る目的ではなく、調理などの目的で、発展途上国では今でも薪などが利用されていて、その時の煙が問題になっているのです。

薪だけではなく、石炭であったり、時には家畜のフンを乾燥させたものなども利用されています。

「プラスチックの原料って石油なんです」発言 みたいな案件ではないかと思うのです。

チャイニーズの場合も、内陸部ではそういう状態で、調理以外にも風呂焚きなどで問題がありましたが、真空(魔法瓶)タイプの太陽熱温水器が普及して、随分と状況は良くなった と聞いています。

話を元に戻すと、この 毎年 380 万人が死亡、という部分は、薪ストーブを利用している結果としてではなく、裸火や気密性の低い(あるいは開放型の)コンロ等を室内で使わざるを得ない環境の人が主 なわけです。

なので、もし知っていてこの数字を引っ張ってきたのなら悪質なミスリードですし、そうでないなら、いわゆるおまいう、かなと。

自分は薪ストーブは「信心」だと思うようにしています。
キリストさんをありがたいと思う人に、ムハンマドさんについて語っても仕方ない、というか逆に碌な結果にならない、そう思うのです。

だから、薪ストーブが持続可能なエネルギーだと思う人はそうすればいい。
そうでないと思う人は、それぞれが持続可能な社会とやらの実現に向けて、それぞれが努力をすればいい。

そういえば、菅直人なんてのがいましたね。
そして、年の初めからネタを提供してしまいました。

これからは私にとって政治家人生の集大成となる任期となります。最も力を入れたいのは「再生可能エネルギー立国を実現する」「未来を創る若い世代が希望を持てる日本を引き継ぐ」の二つです。

ひと頃、こんなふうに持ち上げられたわけですけど、

とまあ、見事に梯子を外されてますね。

実は今日、自分は真空タイプの太陽熱温水器で沸かしたお風呂に入りました。
熱くて水を足して入りましたけど、真冬でもちゃんとお湯が沸きます。
核廃棄物も出ず、CO2 も出しません。
でも、エコロジーだからやっているわけではありません。
エコノミーだからやっています。

さて、SDGs だ、薪ストーブはエセエコだ、そう捲し立てている人は、今日はどうやってお風呂に入ったのでしょう。

10 年ほど前、まあ一昔前ですが、当時は原発は CO2 を出さないのでクリーン、なんていってたんですよね。
深夜電力が余るもんだから、エコキュートなるものが売り出されて、お風呂に入った後の深夜に翌日のお湯を沸かすという珍妙な動作をするもんだから、コンプレッサーの騒音問題は出るし、外気温が低い時間ですから運転効率だって良くないわけですよ。
でもまあ、余っている電気だから、売りたかったんでしょうね、電力会社は。
その後地震があった、そして、原発は停止しました。
深夜電力の割引は、当然、原発の余剰電力を前提としていたので、どうなったのかはみなさん知っての通りです。

・アンケート結果掲載
URL: https://www.jraia.or.jp/product/heatpump/i_enquete2020.html

結局このアンケートの通りなんですよ。
光熱費が安くなると「思った」 から、結局自分の財布の心配が真っ先に来るんですよ。

でも、実際には、たいてい安くなんてなりません。
もし、エコキュートで安くなるとすれば、お湯を無駄遣いしているか、そうでないならある程度家族の人数が多いケースに限定されます。お湯をじゃぶじゃぶ使う、そのライフスタイル自体改めなさい、そういうことです。
最近は灯油等の価格が高騰しているので、一概にはそうとも言えないケースも出ているかもしれませんけど、太陽熱温水器なら月々の光熱費は 0 です。
うちの場合、S-3 という制御器が多少の電気を使うようですが、あまりにも使わなさすぎて、エコワット(電力計)で消費電力を計測できませんでした
太陽熱温水器は全ての地域で使えるものではありませんし、設置に制限の多いものでもありますが、エコロジーかつ、エコノミーであると思います。

これをいっては身もふたもないんですけど、原発がそうであるように、エコだのクリーンだのは、普遍的価値ではないようです。