かれこれ 3 回目の記事になりますが、薪の長さの次には、薪の太さについて考えてみたいと思います。
その前に、薪の品質規格の問題。
日本には、薪の規格らしい規格はありません。
あるのはせいぜい φ22cm くらいのタガでまとめる、というものなのですが、これは薪炭業界のなごりであって、現状には全く即していません。
規格がない、というこは要するに「野放し」で、薪屋がそれぞれ都合のいいことばかり言っているわけです。
そういう状態ですから、複数の業者が言っていることだけを聞いて、薪を評価することは極めて困難だと思います。
まあ、日本にはないのなら、ということで海外の様子を調べてみて、ノルウェーの薪標準品質というものを見つけました。
まあ、細かくは書きませんので、リンク先の PDF を見てみていただきたいのですが、今回のテーマ、少し脱線気味なので、薪の太さに限って引用します。
Diamater がそれに該当しますが、Grade 1 の場合、min. 8 cm, max 15 cm となっています。それ以外のグレードでは、概ね max 18cm ということになっていますね。
この diamater がどういうものか、自分は、スクリーンのサイズと判断しています。
つまり、15cm の隙間から落ちたものが diamater 15cm である、という考え方です。
この場合、φ15cm の 1/2 であるとか、φ30cm の 1/4 とかが max になるわけです。
薪の太さとして適切なサイズとして、牛乳パック大といわれていますが、牛乳パックは 1 辺が 7cm なので、対角線は約 10cm となり、断面積は、50cm2 くらいです。
上記、φ15cm の 1/2 は、88.4cm2、φ30cm の 1/4 は 176.7cm2 になります。
φ30cm の 1/4 は、φ15cm の円の面積と同じですから、スクリーンの形状の問題ではないですので、それからすると、規格的には、かなり太いものまで許容するようです。
最小寸法についての 8cm も、過去トロンメルの設計時に既存の製品を解析して調べました が、やはり、そういう考えで良いようです。
現実問題、30cm を 1/4 では明らかに太すぎるんですけどね、規格的にはそういうことだろうと思いますし、まあ、太いものがもたまには欲しい気もするんですが。
実際に割の太さと燃えやすいさについて、ずんぐりむっくり指数=ZM というものを ファイヤピット さんが提唱していて、算数レベルでシンプルな概念でありながら、十分実用的な指標だと思います。
面白いので、ぜひ、チェックしてみてください。
別の方による、比重を加えた R の計算スクリプトもあります。