盗伐がかなり酷いとか

今日は兼務神社の夏祭りでした。

午後からコンテナへの積み込み作業をしようと思ったんですが、結構本格的に降ってしまったし、御神酒をいただいたりもしたので、午後からは、ちょっとだけ買い物に出かけて、おとなしく家に帰ってゴロゴロです。

明日は、一日なので、神社の巡回もあるんですが、夕方までには積み込みを済ませて、配達・引き取りを頑張りたいと思います。

それはそうと、こんな記事を見かけました。

「『日本から輸入している木材は、盗伐された違法品ではないか』と、中国の環境NGOが日本に弁護士を派遣し、調査しています。ここまで事態を放置した日本政府の責任は、非常に重いですよ」
 2017年から衆議院・農林水産委員会で、森林の盗伐問題を追及している、共産党の田村貴昭代議士(58)は、こう憤る。
 7月11日、宮崎県国富町における「森林法違反容疑」、いわゆる “盗伐” の疑いで、同県の伐採業者、黒木林産社長の黒木達也容疑者(61)が逮捕された。同社は、県から認定を得た伐採業者でありながら、地主から許可を得ないまま、伐採をおこなっていたのだ。
「たまたま自分の山の前を通りかかったところ、盗伐の現場に出くわしました」
 実際に、盗伐被害に遭ったA氏が語る。
「その場で注意すると、黒木林産の社員は伐採する場所を間違えただけだ、と主張しました。しかし、山林には標識杭が打ってあり、境界が明確にわかるようになっていて、間違えるはずがないのです」(A氏)
「宮崎県盗伐被害者の会」会長で、自身も何度も盗伐被害に遭った海老原裕美氏(61)は、「被害総額は県内だけで10数億円になる」と言う。
「2017年9月に14世帯で結成した被害者の会は、現在88世帯まで増えています。山林の所有者は県外の方が多く、実態が掴みづらいんです。
 また、業者が『間違えて切った』と主張した場合は、警察は『民事不介入』を盾に何もしてくれない。多くの被害者がわずかな補償金で泣き寝入りしてきました。
 メディアで取り上げられ、やっと警察が動きましたが、立件されていない被害は膨大です。黒木林産の逮捕は遅すぎるぐらいです」
 なぜ、宮崎県で盗伐がはびこるのか。背景に、中国の環境意識への高まりがあると指摘するのは、ジャーナリストの横田一氏(62)だ。
「宮崎県は、中国への輸出材として需要の高いスギの生産量が、28年連続で日本一です。
 一方、度重なる違法伐採で環境破壊を経験した中国は、2017年から中国国内での天然林の伐採を禁止しました。これにより、日本からの輸出高は、前年比で36%も増加。その恩恵を一手に受けたのが宮崎県でした。
 加えて、安倍政権は林業を成長産業にすると掲げており、私有地、国有地を問わず伐採しやすくする法改正をしたのです」
 規制緩和の先に待ち受けていたのは、悪徳業者による盗伐の横行だった。
「業界内では、『宮崎県産の木材の8割は違法品』といわれている。中国から『盗品はやめてくれ』と、悲鳴に近い訴えが増えています。国辱もいいところです」(林業組合関係者)
 田村議員が警鐘を鳴らす。
「このありさまでは、対中国だけでなく、日本の国際的な信用力の低下に繋がります」
 日本の没落、ここに極まれり。

写真・横田一
(週刊FLASH 2019年9月10日号)

中でもびっくりするような文言が、『宮崎県産の木材の8割は違法品』の件。
話半分でも 4 割が盗品とか、宮崎の森林組合とか、警察はまともに機能しているんでしょうか?
それが事実ならもはや林業会社というよりも、窃盗団といっても過言ではないと感じます。

それから林業関係については、前々から不思議でならばいのは、少なくない林業会社が数千万するような重機を次から次へホイホイ買えているということなんです。
これだけ木材が安いだのいいながら、それだけのお金が一体どこから湧いて出てくるだろうと不思議でなりません。
元がタダから儲かるんでしょ、ってことかというと、そういう単純な話でもないと思うんですけど。

最近薪を作って思うこととしては、とにかく流通というか、市場そのものの未成熟さが問題だということです。

山には木はたくさんあるので、じゃんじゃん切って、じゃんじゃん薪に加工することは可能です。
大型の機械は海外にいくらでもあるわけですから。
ただ、太陽光発電だのと違って、作るだけではダメで、販売しないといけないわけです。

つまり、この盗伐の問題も根っこはどこにあるのか、というと、材木の市場の問題ではないのか、ということです。
出所も不確かなまま、そういうものが流通できてしまう、市場の未成熟さ、システムの甘さ、そういう部分につけ込まれているのでしょう。
もちろん、法制度の問題もあると思います。

全くの門外漢で趣味の薪作りが高じて薪の販売を始めて思うこととして、林業や薪炭業は問題が山積している、ただ、これは嘆かわしいことでもあるんですが、逆の見方をすれば、それだけ問題を解決し、ますます社会の福祉の増進に寄与していく余地がたくさん残っているフロンティアでもある、そのようにも思います。

少し前に facebook で原木泥棒の話がシェアされていましたが、生産者でもあり、エンドユーザーでもあるわけですが、「その木、どこの木ですか?」ということについて、どちらの立場でも気にかけていく必要を強く感じました。
後は、原木・薪の泥棒についても、対処をしていかないといけないなと思いました。

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2 thoughts on “盗伐がかなり酷いとか

  1. 宮崎県盗伐被害者の会  会長  海老原 裕美です。

    晴耕雨読さんへ。 宮崎県の盗伐は宮崎県ぐるみの犯罪です。よかったら メール下さい。   社会正義の為に闘っています。9月5日  英国のBBCの取材をうけます。

      千葉県千葉市在住   現在盗伐被害者家族 88家族(氷山の一角)。

  2. 電話番号が書かれていたため、削除しました(個人情報の安全のため)
    この報道にはとても驚いています。
    黒木林業をネットで検索すると、合法木材というサイトに登録されていますし、数千万円する大型の林業機械も、補助金を受けていることがわかります。
    うちは薪を生産していますが、びた一文、補助金を受けていません。
    日本の林業関連の機械は高額で、価格あたりの生産性が恐ろしく低く、補助金がないととても購入できません。
    また、購入したらしたで、機械の元を取るために、どんどん伐採しないといけなくなります。
    補助金の仕組み自体、とても問題があると思っています。
    黒木さんという方が問題があるのは事実だと思います。
    ただ、おっしゃるように、宮崎県ぐるみというか、社会の仕組みの不備が根源にあると思います。
    この件は、林業関連の facebook グループにもニュースを案内したところ、他の九州の県では、材木市場の木材は、森林組合等が管理していて、伐採届けがないものは扱わず、中国向けも監視しているというコメントがありました。
    ただまあ、その伐採届け自体が偽造だったり、違う山の届けを出して、「間違えた」と言って、本来切りたい山を伐った場合、どう識別するのか、ということも今後の課題としてあると思います。
    被害に遭われたかには謹んでお見舞い申し上げます。
    当然、そのような業者が伐採した場合、持続的な林業経営の視点は欠落していると推測しますので、治山・水資源の確保、そういう視点からも、長期間に亘り、被害が継続するものと思います。
    自分は愛媛県ですが、経緯を見守りたいと思いますし、自分の立場で、そういう行為を排除するために、できることをできる範囲でやらなばと思いました。

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