薪の虫対策 — ISPM 15 certification

以前、薪の虫対策のために、熱処理をする温度として 60 度くらいがいいのではないか、という考えを書いたような記憶があるんですが、この数字の根拠ですが、要するにタンパク質を熱で固めるために必要な温度として、それくらいにするとよいのでは、という安直な考えによるものでした。

youtube で参考になる事例を見たので、備忘録を兼ねてメモしておきます。

まず、前提条件としてですが、薪を加熱する際、少しでも低いほうが使用するエネルギーが少なくて済みます。
断熱的にも、温度差に比例して熱は逃げるわけですし。

なので、一般的に、どれくらいの温度なのか、ということを知りたいと思っていました。

そうしたところ、上記ビデオの中でも言っていますが、ISPM 15

International Standards For Phytosanitary Measures No. 15 (ISPM 15) is an International Phytosanitary Measure developed by the International Plant Protection Convention (IPPC) that directly addresses the need to treat wood materials of a thickness greater than 6mm, used to ship products between countries.

(重松による怪しい邦訳)
植物検疫措置に関する国際基準第 15 号(ISPM 15)は、国際輸送で使用される 6mm 以上の厚さの木材を扱うニーズに応え、国際植物防疫条約(IPPC)によって開発された国際植物検疫措置である。

が参考になるんじゃなかろうかと思ったわけです。

そういえば、輸入品の木のパレットなどは、IPPC の小麦の穂みたいなロゴの焼印が押してある、IPPC パレットが使用されています。

HT = Heat Treated, 熱処理済み、ということでしょう。

HT (Heat Treatment) – The wood needs to be heated until its core reaches 56 °C for at least 30 minutes.

まさに、灯台下暗し。

youtube の動画では、最終的に 353°F(178.3°C)まで温度が上がっていますが、一部のカゴは内部の温度が規定の 132.8°F(56°C)に達していません。

つまり、短時間で温度を 56°C に加温するのはそれなりに難しいということがわかりました。

また、当たり前ですが、100°C 以上に加熱するのは、温水を熱バッファとして使うという計画がある以上、事実上不可能であり、断熱材としてスタイロ等を使用したいと思っているので、耐熱温度的にも無理があります。

なので、仕上げ乾燥を兼ねて、出荷直前に熱処理するのが良いのではないか、と思います。

実験の結果ですが、1, 2, 8 番のカゴが規定の温度に達していませんが、詰め込んだもの、低い位置のものは良い結果が得られていないという様子が見て取れます。

このことに関してですが、薪の乾燥に乾いた空気との接触が重要であるのと同様、薪の加温にも熱い空気との接触が重要であろう、と思っています。
対応策は思いついているので、そのうちに実験してみようと思います。

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