乾燥にかかった時間

今日は神社の祭日でした。
微妙にお参りが少なくて、ただポツリポツリなので、休む時間はない感じで、帰って疲れてしまいました。
夕方、コンテナを回送しようと思ったのですが、家に帰ってごろごろしたら、そのまま寝てしまって、起きたら 20 時すぎでしたが、とりあえず、回送だけはしておきました。

それで、乾燥の件です。

今回、36 カゴを乾燥させたわけですが、どれだけ時間がかかったのか、というと 2 週間かかってしまったようです。

前回、乾燥を終えたのが 1/7 だったんですが、入れ替えなどがって、実質乾燥を開始したのが、1/12 です。
1/25 の時点で仕上がっていたわけで、そういう意味では、1/22 までに乾燥していたということですね。

途中、バッフルが焼け落ちるとかのトラブルもあったわけで、安定して運転できていないのですが、運転日数的には、9 日間、ということになります。
夜間は停止しているため、釜を温めるのに 2 時間のロスがあり、実際の運転時間は 6 時間といったところなので、56 時間の連続運転、2.3 日に相当するかなと思うのですが、そういう意味では、メーカーの言う 2, 3 日という数字はあながち嘘ではないように思います。

いずれにせよ、安定して稼働させることが喫緊の課題であり、差しあたって二つの大きな解決すべき問題があります。

そもそもの問題の根っこはチップの品質です。
サイズが不揃いの問題、微粉末の問題、そして、バッフルが焼け落ちるのは、チップの含水率を含んだそういう問題の延長線上です。

まず、サイズが大きすぎる問題は、天皇陛下ご即位記念号である程度解決しているんですが、そこで大きすぎて弾かれたもの、巻きの生産過程で生じた木屑が大量に発生する問題があり、差しあたっての小型のチッパーを買ってきたわけです。
とりあえず、破砕はうまくできたので、後は微粉末をどうするか、という問題が残ります。

また、チップ自体、高いものを買うわけにもいきませんので、バッフルの側をどうにかするしかありません。
バッフルなしで運転すると、今度は火室内の空気の流れの問題か、燃焼温度がうまくあがりませんでした。
これに関しては、間に合わせになりますが、単純な形状に変更して、ステンレスの厚みを増やして試作して、対処するしかないかなと思います。

次の注文ですが、この調子で行けば、次の釜は 2/10 頃に仕上がるわけです。
そして、その次は 2/24 までかかります。
これではお話になりません。

バッフルの方は効率が悪い程度ですが、チップの詰まり等で停止する問題は 24 時間運転ができないため、そちらを早々に解決して、2,3 日、とは言わないものの、一週間(5 日, 入れ替えの時間が必要なので実質 4.5 日)では乾燥させるサイクルを確立したいと思います。

書類の不備であえなく撤収

内容点検の結果、積込数を記載したパッキングリストに間違いがあって、こっちが添付している輸出許可のための書類には間違いがなかったんで、倉庫側のミスと思うんですが、とにかく間違いは間違いなので、検疫所への届出をやり直しました。
その書類が金曜日に返送されて、届いていたので、今日は、通関に出向きました。

が、今度は、その書類に不備がありました。
L8SKL が 6 点、LCC3 が 12 点入荷したんですが、L8SKL は届出が漏れていて、LCC3 は 6 点として届け出てあって、書類審査でひっかってしまいました。
なんとも。

松山には検疫所がないので、広島まで書類を送らなければならないんです。
それで、その書類ですが、河野太郎さんのハンコをなくす発言からか、押印が不要になったそうです。
ということは、PDF をメールで送って、それを役所の側で精査したあと、印刷してハンコを押して、着払いででも送り返してくれたら 1 日節約になるってもんですが、印刷した紙と返信用封筒は依然送る必要があるそうです。

今回は、Brave(ブレイブ)の 37t の薪割り機が入荷して、同じ薪割り機を使ってくださっている方の紹介で、問い合わせをいただいているので、早く通関したいところなんですが、こればかりはどうしようもありません。
そんなわけで、明日、火曜日に処理されて、明日中に返送されたとして、明後日の水曜日か、遅くとも木曜日には戻ってくるので、通関が切れそうです。
最悪検査になったとしても、今週中にはなんとかなりそうな見込み。

37t ですが、米国での価格は $2,500 くらいします。
高くて今まであまり売れないのではないかと思っていたんですが、よく考えると、24t も 30t も 37t も梱包自体は同じなんですよね。
だから、運賃等も同じなので、商品の価格に占める経費の割合が低いので、お得なのかしらと思ったりしました。
現実問題、国内版の 24t の薪割り機, GX に載せ替えて、何か他に違いがあるのかもしれませんけど、それが定価で 545,000 円(税別)するわけで、実売価格もざっとみたところ 50 万オーバーです。
だったら、ほぼ同等の商品が 2/3 の値段で買えますよというのもいいんでしょうが、37t, GX の最上位モデルがそれよりも安く買えますよ、という方がインパクトがあるのかなと思うのです。
どちらにしても、そうそう仕入れられるような安いモノではないので、37t が成約したら、24t + 37t を各 1 台、仕入れたらどうかなと考えています。

あと、11 月末までのキャンペーンの 24t → 30t 無料アップグレードですが、1 台注文いただいたものは、今月末くらいに釜山到着予定となっています。
在庫切れ、または取り寄せの場合、2 ヶ月から 3 ヶ月の時間を要します。

そういえば、13t の DUAL タイプ、いまだ倉庫から納品されたと連絡がないのですけど、

The TMH1315s shipped via YRC xxxxxxxxxx due to be
in Portland on January 18th.

っていってきているし、調べたところ、19 日に配達済みみたいなんですけどね。
明日あたり電話してみようと思います。
これが届いていたら、カットしたいと思います。

それと、通気バッグも今回入荷します。
250 枚で、$3,078 でした。
関税は 3.3% なので、$1 = 106 円くらいだとすると、モノだけで @1,483 円といったところでしょうか。
運賃は経験上 3 割くらいかかるので、2,000 円/枚くらいかかったようです。
モノ自体が値上がりしたので、致し方ありません。

現在乾燥中の薪は、今週中くらいには仕上がると思いますので、なんとかその出荷には間に合いそうです。
360 → 270kg(風袋込み)ということで、中身的には 300 → 210kg で、仕上がっているようです。
外側で 14%, 芯で 20 — 21% くらいということで、念のためにあと 1 日乾燥させれば、完璧かなと思います。

前回、初めて伐採したばかりの生から乾燥機で乾燥させたものを出荷したわけですが、お客さんから次の薪の配達依頼があったため、乾燥について尋ねてみたところ、太いものも燻ることなく燃えて、乾燥機の威力を感じた、とコメントをいただきました。

袋が届き次第準備して、配達に出かけたいと思います。

薪の請求を書かないといけないんだろうけど

この間配達した薪の請求を書かないといけないんですけど、よく考えると、具体的に煮詰めてなかったんです。
まあ、注文書ももらってないし、請書も出してない、支払い条件も詰めてないんですが、そういう心配は要らないと思っているところなので。

それで、ものすごく悩んでいることとして、まともに積み上げたら、とても高いものになるということです。

まず、原木が 1t 11,000 円(税別、以降特に記載しないなら税別)します。
山からの運賃だの、そういうのは別腹です。

それで、切って割って、薪の形になるところまでで、チェンソーダストになったりと、ロスがかなり出るわけですが、ここは今回は計測していません。

乾燥の前後の話ですが、ストレーナー周りの改良 で書いたんですが、目方が 2/3 減っているわけです。
そして、これはコロ薪なども含み、剥がれ落ちて捨てる樹皮も含みます。

天日干しの場合、経験則では概ね 70% くらいに乾燥させます。
そして、歩留まりですが、コロ薪だとか、樹皮だとか、それ以外のダストなども含めると、これも 70% くらいしか製品になりません。トータルで、50% くらい、原木が 1t あれば、製品は 500kg 生産できる、という感じです。

今回は原木の素性が良く、容積比で言えば、30 カゴの材料に対して、B 品(節があるもの等)が 1.5 カゴ、コロが 0.5 カゴ、といったところなので、10% 未満なんですが、通常はもっと出ます。
流石にキノコとかカビとかの問題や、すぐに乾燥させれば皮が剥がれないのではないかとかで、歩留まりが向上するのかなと思いましたが、トータルの歩留まりとしては、きっちり乾燥させるので変化しない感じ、です。
なので、歩留まりとしては 50% あるかないか、というところです。
この時点で、材料費としては 22 円/kg ということになります。

燃料費ですが、これも厳密に計算していませんが、大型トラック 1 台分くらい使ってしまいました。
30,000 円です。

できた製品は 400kg 入りが 15 袋、最後の一つは 370kg の都合 16 袋、6,370kg です。
よって、材料費は、140,140 円です。

薪の加工費は 10 円/kg ですから、63,700 円です。
これは福祉作業所さんの人件費であって、薪割り機等の機械類の償却やメンテナンス費用は入っていません。

薪を詰める袋代が 1 袋 1,000 円(要返却)で、16,000 円。
新品は 250 袋のパレットで、$3,078.00 で、@$12.312 した。
この商品には関税もかかります。
運賃もかかります。
経験則で 1.3 — 1.5 倍くらいになるので、仮に 1.4 倍だったとして 1,800 円(税込)くらいが原価です。
平均すると 2 回以上は使えるだろうけど、結構痛むし、回収の手間なども含めて 1,000 円/回という計算です。

以上、品物代金が 249,840 円で、39 円/kg です。

ここまでには、自分の人件費、トラックでの輸送費、薪割り機等の機械類の償却やメンテナンス費用は入っていません。

次に配達ですが、積み込みとか、準備と片付けに 1 日かかります。
配達そのものは、事故等がなければ、片道 12 時間ほどかかります。これを労働として捉えると、1.5 人分。
高速代金が平日で約 5,000 円(税込)ですが、これは瀬戸大橋の坂出北〜児島のみ、坂出でではありません、坂出北でです。
燃料は概ね 500km 走行しますので、160L くらい使用します。
先月の請求書を見ると軽油は 112 円/L(税込)でした。宇佐美、結構高いな。
この辺のセルフだと、100 円(税込)切っているんですが、フルサービスですし、風呂も借りるし、それよりもなによりも、普通のスタンドでは給油できないので致し方ありません。
とにかく燃料代は片道 18,000 円(税込)ほどかかったことになります。
燃料以外にも、アドブルー、タイヤやオイル代、車自体のメンテナンス代もかかり、だいたいこれは燃料代とほぼ同額見ておく必要があるんですが、人件費同様、無視します。
荷下ろしには今回は半日かかりました。

よって、トータルだと、4.5 人役。(これは無視)
往復で、高速代が約 10,000 円、燃料費が 36,000 円、都合 46,000 円(税込)かかりました。

単純に足算すると、経費抜きの原価は 250,000 x 1.1 + 46,000 = 321,000 円(税込)くらいになって、50 円/kg(税込)になってしまいました。

くどいですが、この金額には、自分自身の人件費、重機やトラックの償却はもちろん、メンテナンス費用、その他経費は一切入っていませんし、仕入れ時の運賃も入っていません。

しかし、販売する側は、この金額で仕入れては採算は厳しいでしょうね。
今回の問題点を整理します。

まず、乾燥の燃料費が 30,000 円かかりました。
これは安いと言えば安い、高いと言えば高いです。
30 カゴの薪なので、1 カゴあたり 1,000 円で乾いたことになります。
メッシュパレットを使うにせよ、ウッドバッグを使うにせよ、それらを 1 年から 2 年、濡らさないように管理する手間隙や場所のコスト、そういうものを勘案すると、大した金額ではないと言えばない。
ただ、乾燥のコツを掴めば、乾燥時間を短縮=燃料費のカット、施設の利用率の向上が見込めます。
特に施設の利用率の向上は最重要課題です。
今は、B 品やコロ薪なども人工乾燥させていますが、こういうものは後回しにしていいと思うんです。
後回しにしている間に多少なりとも乾くでしょうし。
発生した灰をどうするのか、そのコストも考えてく必要があります。

生産が追いついていないこととも重なりますが、今回はたった 16 袋の納品でした。
40 袋積めるトラックなのにです。
しかも帰りに荷物は空気。
これでは、運賃が高くなってしまいます。

さて、どうしたものか。
もう少し考えてみたいと思います。

ステンレスが溶けてしまう件

見ての通りです。

ステンレスのバッフル板がわずか 2 週間で朽ち果ててしまいました。
これは対策を施した第 2 世代のものです。
まだ時間が取れていないので、現物の確認ができていませんが、三角形のとんがり屋根みたいな部分が火室の奥側、突いて軽く曲げてある方がチップ投入口に近い手前側になります。

写真で見る限りですが、手前の部分が溶けるか、熱で柔らかくなり、自重に耐えられず崩れ落ちる感じになり、その影響で下部の遮熱のためのセラミック板が外れ、ダイレクトに熱にさらされて朽ちていった、という感じでしょうか。

材質に関して確認していませんが、ステンレスだと聞いているので、単純に考えると SUS304 でしょう。

オーステナイト系の耐熱性

一般に550℃を超える温度帯域で優れた機械的性質を示しますが、約600℃~980℃以上の長時間加熱すると、常温や低温でのじん性が低下すると言われています。 SUS304にSiを添加して耐酸化性を高めたSUS302Bや、CrとNiの添加量を増やすことでSUS309SやSUS310Sがあります。

https://www.susjis.info/prop/yaki.html

温度としては、センサーの数字が正確かはさておき、正確だったら 1,000°C を超える熱で長時間加熱され、夜間停止すると、常温に戻る、ということを繰り返すわけで、常温時にじん性が低下したということなのかもしれません。

まあ、そういう専門的なことであるとか、材料・材質の問題なんかは、メーカーさんの方で考えてもらうとして、当面どうしようかという話です。

とりあえず、手前側を補強してみようかという話になって補強をしていたんですが、メーカー側から提案がありました。
バッフルボードは、そもそも生チップなどの水分量の高いものを効率よく燃やすためのものであって、乾燥しているチップを想定していない、というのです。
なので、「必要ない」から外していい、と。

それで、昨日外して運転してみました。
燃焼温度の計測は、センサーをバッフル上部に置いていたのですが、モノ自体がないので設置場所が変わっていて、温度が正確に計れていないように見えます。
あと、当たり前ですが空気の流れが変わったようで、燃焼の様子を確認しようと覗き窓を開けると、風が逆流してきます。
とりあえず、しばらくこれで様子を見つつ、チップの品質等について、煮詰めていく必要がありそうです。

それと、ドライブしながらずっと考えていたのは灰の処理方法です。
セメントで固化してしまうのが最も楽かなと。

V-Interlock を使うことで、灰の処分できて、かつ上質のブロックが手に入ります。

V-Interlock はその名の通り、V 字の溝があり嵌合するので、ブロック自体がズレたりしづらい設計になっています。

ブロック自体のサイズは、どうも標準が 2′ x 2′ x 6′ なので、まあ、この辺のトーフと同じようなサイズですね。
溝があって嵌合するので、コーナー部分は専用の型枠が必要です。
あと、積むとなると当たり前ですがずらして積まないといけないので、サイズ違いのものも必要になりますが、差しあたっては、2′ x 2′ x 6′, 2′ x 2′ x 4′ の Combination Block の型枠があればいいんじゃなかと思うのです。
それぞれ、0.6483, 0.432m3 の容積です。

灰の割合としては、10% だと強度がほとんど変化しない、ということです。
重金属とかの問題は生じないようです。
モルタルとかいてあるので、これはコンクリートの話ではないですが、一例として。
あとは、どうやって練るのかも問題です。

そんなこんなで、今日は、薪割り機の引き取りがありました。
組み立ての際に勘所(と思う点)の説明をしながら、お客さんと一緒に作業し、無事引き渡しました。
末長くご愛用いただければと思います。

チッパーの引き取り

今日はチッパーの引き取りに行ってきました。
案内された場所は Google Maps で見るとただの民家だったんですが、行ってみると写真の状態。
よく集めたもんです。

行きは高速を使ったんですが、途中石鎚 SA に食事休憩で立ち寄りました。
そうしたら、モンベルが SA にあるようなんですよ。
思わず立ち寄ってしまいました。

隣には、温泉もあるんです。
温泉は昔行ったことがあるんですが、当時はモンベルはなかったような。。。

まあ、そんなこんなで無事にチッパーを引き取って戻ってきています。

ざっと動作も確認したんですが、思ったよりも小さいので、処理能力がどれほどか少し気になるところです。
大量に発生する皮などのゴミを乾燥機の燃料としてサーマルリサイクルしたいんですが、薪に加工する際に、砂等が皮には付着していることがあるので、刃物ではなくハンマータイプをチョイスしました。
スクリーンのサイズなどは今後調整が必要かなと思うところではありますし、投入についても、改造が必要だろうと思います。

チェンソーダストも行き場がなくなったのですが、これもどうしても砂や小石が混ざる環境で、かつ、薪製造機で薪割りをした際の小さな木片も混じるため、いったん篩って、大きなものを弾いたら、それを再度破砕処理して、燃料化しようと思います。

明日は明日で、薪割り機の引き取りのお客さんがあるので、ボチボチ頑張ろうと思います。
途中、薪製造の様子も見学したいということで、その時にチッパーも持っていこうと思います。

不誠実な表示がまかり通る薪ストーブ界隈

少し前に Facebook で話題になったんですが、いつも不快に思っていることなので、言いたいことをぶちまけておいたんですけど、薪ストーブ界隈って、どうして不誠実な表示をするところが多いんでしょうかね。

業界の第一人者として尊敬している Paul さんのファイヤーサイドさんですら、「税別」表示を行っています。
この点は尊敬できるような所作ではないです。

どうして税別で表示をするんでしょうか?
自分が考えられる理由はただ一つ、税込み表示よりも安い金額を表示でき、価格を安く誤認識させることができる からだと思っています。
自分の性根がひねくれているからそう感じるのでしょうか?

店頭に数千とか、数万とか、商品が陳列してある小売店のために、例外 として、税率が変わる予定があるから値札の付け替えの手間を軽減するために税別表示が認められていたわけです。

消費税反対とか、そういう政治的なスタンスはさておき、そもそも法の主旨というのは、総額がわかりやすい表示を行う=価格を正しく伝える、そういうことですよね。
にもかかわらず、税別表示を行う薪ストーブ界隈。
通販ですら税別表示だったりするわけで、通販なんて、個別に値札をつけるわけでもないし、頻繁に価格を見直す作業を行うわけで、税別表示を行う正当性は 1mm たりとも自分の感覚では感じません。

愛媛だと、ガソリンスタンドで税別表示をする店舗があって、昔は税別とすら表示してなくて、入れてから消費税を請求されて、ものすごく高ついた経験があるんですが、ここまでくると罠みたいなもんです。
しかし、周りのブランドのスタンドよりも、価格も高く、サービスも悪いのに潰れていない。
このような手口で何年もつぶれないということは、こんな古典的なやり口で騙される人が相当存在する証左でしょう。

同じような不誠実な表示として、原産国の表示があります。
原産国表示の問題としては、次のようなパターンがあるかなと思います。

まずは、原産国の表示が義務付けられているか、表示せざるを得ない場合に、表示を分かりにくくしてごまかすパターンです。
たとえば、MADE IN CHINA, MADE IN KOREA と書かずに、MADE IN PRC とか、MADE IN ROK と表示するわけです。
ウソではないんですけど、その出自が恥ずかしいとか、知られたくないという自覚があるんでしょう。

あとは、原産国ロンダリング。
前にも書いたんですが、たとえば、椎茸の場合 発生した場所 が原産地となります。
チャイニーズが支那の木を切ってそれに植菌して、発生間際になったら日本に輸出(日本から見れば輸入)して、それをチャイニーズが収穫、日本の材料は何も使わず、発生した場所が日本国内だから、チャイニーズな国産原木椎茸の一丁上がりです。
ただ、これは、一切違法性はないんですけどね。

後の典型的なパターンは、言わないという手口。
商品のベースはおそらく MADE IN CHINA の OEM 品。
それの中核部品の一部を有名メーカー品に変えると、あら不思議、その有名メーカー名だったり日本製なら原産国を大きく表示するのに、商品の大部分の原産国は表示しないわけですよ。
表示しない=恥ずかしくて言えない、あるいは言うと売れない、そういう認識があるということでしょうか?

たとえば、支那製造であっても、品質管理に自信があったり、チャイニーズであるということに誇りがあれば、誤魔化したりせず、堂々と表示をすると思うんですよ。実際、そういう会社もたくさんあって、うちで使っている折り機のシルバー精工なんかは、チャイナ工場の写真をアップしたり、積極的にアピールしてました。潰れましたけど。

それで、Brave(ブレイブ)の薪割り機のことなんですが、一言で言うと、PROUDLY MADE IN USA なんですよ。
彼らが勝手に誇っているだけといわれたらそれまでなんですけどね。
表示を合法にするとか、そういう低次元の話ではないのです。
扱い始めるにあたって、原産国等について尋ねたら、使っている鉄まで米国製で彼らのミネソタの工場で作っているという返答でした。
まあ、そうはいっても結構アバウトなんで、ロットによって使っている部品が違ったり、一度だけですが、ポンプの組み付け不良があったり、そういう粗さは米国製だなと思うところですが、見えない部分、例えばジョーカップリングもラブジョイ製(ロットによる)だったりして、良いものを使っていることは間違いがないんですよ。
良いものを作ろう、米国人として、米国製と誇れる材料を使い、誇れる仕事をしよう、という部分が製品から感じられるというか、なんというか。お前が勝手に思い込んでるんだろと言われれば、これまたそれだけのことですが。
ただ、油圧継ぎ手、ホース類の金具ですが、これは MADE IN CHINA だったりするので、100% MADE IN USA なのか、というとそれは違いますし。
米国製と表示できるように作るのではない、米国製だと胸を張ってお客さんに言える、そういう商品を作るということです。

それと比べて、都合が悪いことは言う必要がないとか犯罪者の黙秘権じゃあるまいし。

うちはセレクトショップなので、自分が使う気がしないようなものは売りませんし、人に言えないような恥ずかしいものは扱うこと自体が恥ずかしい。

売った薪割り機の不具合をネジの 1 本が足らなかったレベルからこのブログでぶちまけるもんだから、購入を検討しているという方から不安になりますと言われたんです。
よその薪割り機屋さん、うちよりももっと壊れていると思うんです。
だって分母が大きいんだから。
でも、メーカーが、ここがこう壊れました、こういう不良がありました、なんて報告していますか?
そういう不具合情報を黙っていて、誰が得をするんでしょうか。
事故などの知見は、公開して使用者が同じ事故をおこなさいように、経験せずとも学習できるのが人間です。
空飛ぶタイヤじゃないけど、うちに報告が上がっているのは氷山の一角かもしれない、同じ不具合がお客さんのところで発生していて気付いていないだけかもしれない、そして、それが大きな事故や怪我につながることになるかもしれない。

機械なんだから、不具合は必ず出るはずです。
確率の問題はあると思うんですが。
そして、トヨタの車は不具合が非常に少ないけど、マツダやスバルになると格段に不具合率が上がる、これはメーカーが商品を流通させるまでに不具合をどこまでつぶせているかにかかっているわけですが、うちの場合事前に不具合を出し切るなんてことはできる規模ではないし、市場の規模からしても、ほとんどの薪割り機は、自動車の品質管理から見れば、不具合の塊見たいなレベルだと思うんです。

性分だと思うんですが、不具合を隠して売るようなことはできないし、したくもないし、そういうマイナスの面もしっかりと認識した上で、覚悟を持って判断してもらいと思うんです。
そのためには、少しでも判断できる材料を正確に伝える必要がある。
だから、価格というような重要なファクターを正確に伝えようと努力しない税別表示、主要部品の原産国を明示しないような態度に不快感を禁じ得なんですよね。

とはいえ、うちがちゃんと表示をしっかりできているのかというと、まったくそうではありません。
例えば、パッケージは本国のままなので、日本語表示がないのが普通ですし。
そういう部分をどんどん改善していかなとと思うところです。

いや、なんでまた怒り心頭なのかというと、

という記事を見たからなんですけどね。

結局のところ、そういう業界全体のダメなところってのは、一番低い部分にトップを走る企業も引き摺り下ろされる、ということです。桶を作るときに、1 枚、背の低い側板があれば、水はそこまでしか入らないのと同じことです。

ようやくというか、義務化されれば自ずとそういう業者は しっぺ返し を喰らうだけですね。
今まで税別価格で価格を低く 誤認 させていたわけですから、税込み表示後に、単純に値札を書き換えたら、他所よりも割高なお店であると化けの皮が剥がれてしまうわけです。

ルールで禁止されていないことは何をしてもいい、そういう考えの人たちもいるでしょう。
ただ、幸いに自分はそういう生き方をしないと生きていけないというような状態ではないし、そういう自分が美しくないと思うような生き方をしたくないので、まあ、今まで通り拗らせて生きていこうと思います。
でも、拗らせすぎて、お店は潰さないようにしたいとは思います。