神社のトイレの図面が届きました

本務神社のトイレの水洗化の話です。

神社のトイレなんですが、いまだにいわゆる「ボットン」なんです。
というか、自分が担当させていただいている神社のうち、トイレがあるのが 4 社、ないのが 2 社で、トイレがあっても全て汲み取りで、簡易水洗にすらなっていません。

流石にこれはなんとかしないとと思い続けていたのですが、ようやく資金が集まり、ウォータス という水洗トイレユニットを購入することができました。

あとは設置をしないといけないのですが、既存のトイレを撤去して、立て直す必要があります。
ログハウスで作りたいなと思っているのですが、図面が届きました。

気になったことを色々まとめてみました。

まず、ウォータスの下部ユニットは予算の都合から今回は 1 台のみです。
そのため、男女兼用の多目的トイレとして設置します。

この図面だと、多目的トイレの個室の前面に通路がありますが、完全にデッドスペースになっているので、通路自体を無くしたらどうかと思います。
そうすることで、便器の前のスペースも広くなり、車椅子で利用する場合でも、向きを変えるスペースなどが広く取れるのではないかと思いますし、ドアも開き戸ではなく、引き戸にするべきではないかと思います。

また、男性小便器ですが、多目的トイレは洋便座なのですが、男性の中には立って小用を足す方がいるかもしれません。
混雑の緩和のためにも、小便器は別に用意しようと思います。

将来的に、女性専用の個室があるといいと思うので、今男性小便器が配置されている箇所にウォータスを追加で設置できるように用意しておきたいと思いますが、結構大きさのあるユニットなので、増設時の搬入を考えておく必要がありますね。
ログだとちょっと難しいかも。。。

開き戸も今の設計(外開き)だと、通路側に開いてしまいます。
これでは、開けた時に人がいればぶつかる危険性があります。
逆に内開きにできるだけのスペースの確保ができません。

いくらするのか分かりませんが、折れ戸にすることで解決できるのではないかと思います。
前面への突出がかなり減るのと、自重でゆっくり閉まる機能もあるようです。

あとは細かいことですが、通路の幅なども問題ですね。

図面上は 1,200mm ですが、建築基準法上、幅 120mm 以上、高さ 300mm は立ち上げることになっているので、実質 1,080mm ということになります。
一応 800mm あれば、車椅子でも通れるということにはなっていますが、スポーツタイプや電動だと、もっと幅が欲しいというツイートを見たことがあります。
また、ノッチの部分で幅が狭くなっていますので、日の字のログではなく、ロの字で内部の壁は造作にする方がいいように思います。
今、左右対称になっていますが、通路部分を使うことで、多目的側はかなり広くできるので、男性小便器側を広く取ったほうがスマートかなとも思います。

床の仕上げについても、金コテ押さえだと、水を流して清掃した後に滑る危険性が高いです。
少なくともクロックスだと滑ります。

そのため、通路については、ジャミコンの洗い出し仕上げとして、水勾配を 2% 以上取ろうと思います。
この時、出入り口に向かい勾配を取ると、2% であっても 2m ならば 4cm になります。
なので、図面でいうと上に向かって勾配を取り、排水溝を設置しようと思います。

ただ、これだけの面積のためにジャミコンを取るとかなりの量のコンクリートが余るので、普通の骨材もでいいんじゃないかとも思うんです。
試しに施工してみたんですが、確かにジャミコンよりも骨材が大きい分、粗い印象にはなりますが、玉砂利の洗い出しに比べるとはるかに細かいんですよ。

というか、以前、雨引観音さんで玉砂利の洗い出しの土間があって、急に強く雨が降ってきたので走って軒先に入ろうとしたところ、その時もクロックスだったのですが、猛烈に滑ってガラスの扉に突っ込みそうになり、かなり怖い思いをしました。
このガラス戸に突っ込んだら、無事ではすみません。

あるいは水勾配を取らなくてもよい透水コンクリートを使うのも手かもしれません。
ただし、普通のプラントから取ると、いいところジャミコンの骨材になるので、10cm 程度打たないといけなくなります。
歩く程度なので、カラージャリコンを 3cm 程度打てばいいんじゃないかと思いますし、この場合、骨材がとても小さいので、滑り止めとしてもしっかり機能しそうです。
コストもかなり押さえられますし、目詰まりしたり、摩耗してやり変えるのも簡単ですしね。
いっそのこと、排水性インターロッキングで仕上げるのもいいかもしれません。

後、窓について、どうしようかなと思うところです。
換気に関しては、ウォータスの場合、浄化ユニット内部を陰圧(負圧)に保つことで、汚物の臭気を便器から吸入する仕組みなっているため、室内空気は便器から排気される構造です。

マテラの森の多目的トイレはこんな感じでした。
エアコンまでついています。。。
窓自体ははめ殺し(FIX)ですね。
明かり取りとして、窓は必要かなと思います。
吸気に関しては、フィルター付き吸気レジスターを用意したほうがいいと思います。
そうしないと、建具等の隙間から砂埃や花粉などの微粉末を室内に吸い込んだりするリスクがあると思います。

よく検討して、多くの方に安心して使っていただける清潔で安全で快適なトイレにしたいと思います。

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