松山にもバイオマス発電プラントが出来るようです

少し前の報道で知りましたが、豊田通商 が愛媛・松山に大規模なバイオマス発電プラントを建設されるようです。

この事自体は、表面的には非常に歓迎すべきことですが、薪屋を始めようと思っている立場からすると、過去のブログでも 書いた のですが、こういうプラントの稼働は、経営上、脅威と感じます。

このプラントでも、多額の公金が投入されます。出典 https://www.pref.ehime.jp/h35700/kisyahappyou.html

愛媛県の方はですね、今回の当初予算で盛り込ませていただきましたけれども、無利子の初期投資に係る融資をいたします。それが14億円ということになります。

そして、昨年度で一旦終わっていますが、愛媛県森林そ生緊急対策事業 を見れば分かる通り、あるとあらゆる段階で、補助金だらけです。

事実、愛媛ペレット(内藤鋼業)さんのペレット工場では、内子町から補助金が拠出されていて、それも、ブログに 書きました けど、同じことが起こる気がします。

現段階では、このプラントが必要とする燃料は愛媛県全体でも直ちに賄えないので、ヤシガラを輸入し、それも使ってプラントの稼働率を維持する計画のようです。

しかも、発電プラントの場合、出口、つまり、電気の売り先を考える必要もないのですし、ここにも、我々の支払う電気代の一部から、割増買い取りの原資が賄われていて、公正な競争環境にはありません。

薪屋をするなら、当然、原木が必要になります。

補助金や FIT で守られた大企業と、一個人とで、原木の奪い合いというは、非常に厳しいですね。

どんな時代も、人というのは与えられた環境に適応してやっていくしかないわけで、優れているもの、強いものが必ずしも生き残らない、とダーウィンが言ったとか言わなかったとか、そういう話もあるわけで、こういう補助金や FIT などの政策という抗うことが難しい社会情勢にも十分耐え、薪生産を続けていければと思います。

え、まだ、ろくに初めてないだろうとか、突っ込まないように。
最初から、こけかけているんですから、突っ込んだら、重松がかわいそうすぎますよ。

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2 thoughts on “松山にもバイオマス発電プラントが出来るようです

  1. 自然界では弱肉強食のような、強い個体が生き残るのでは無くて
    環境に適合出来た種が生き残ると聞きました。

    だから今からの環境に適合するしかないかなと思います。

    東北地方で稼働しているバイオマス発電で間伐材の受け入れをしていますが
    持ち込みで1トン辺り1000円だからトラックの油代も出ないの
    あまり持ち込まれていないそうです。

    松山に出来るバイオマスがどうか知りませんが
    森林組合以外のツテを増やすのも手かもしれませんね。

  2. yasさん、内藤鋼業さんの単価はもっと高いですよ。確か1tあたり4000円だっと記憶しています。この内の半分が補助金ですから、1tあたり2000円です。
    これをペレットに加工すると、1tあたり(配達込みで)5万円になります。

    薪屋自体、自分の考えは、お客さんには灯油に負けない価格の薪を届けることで、原油として海外に流出している国富を減らし、未利用材に価値をつけて、里山にお金を落とす、という循環を継続していきたい、その過程で、わずかばかりでも利益があればというところです。
    赤字では継続できませんし、かと言って、原木を買い叩くようでは、里山にお金を落とす、という部分が実現できません。

    原木を高く買えればいいのですが、製品としての薪の価格は概ね1kgあたり50円程度の相場が形成されているので、当然、原木の価格として許容できる金額も決まってきます。
    なもんで、厳しいと感じています。

    薪屋の場合、原木1t 1万で全部自腹だから、この時点で、8000円コストが高いです。
    薪製造機を入れて製造コストを下げるように考えていますが、どうなるかはわかりません。
    出来た製品の配達などの手間は、圧倒的に、薪が劣ります。
    薪生産は極めて労働強度の高い仕事であり、危険であり、その分、研究の余地が多く、面白いところかと思いますが、ペレット、チップ(バイオマス発電プラント・製紙)などとの競争もあるわけで、出口のが小さい分、規模を大きくしづらいので、投資しづらく、労働環境の改善が実現しづらいというのがあるように思います。

    例えば、内藤鋼業さんの場合、愛媛県がペレットストーブに大量の公金を投入し、出口を作りました。

    薪ストーブにはそういう動きはないのですが、県の補助金などに頼らずとも、自力で高品質なストーブを世界中から調達し、それを安価で提供することで、出口を作っていく、その上で、薪の供給を続けていく、Hearth & Homeの次の仕事のステップは、そういうことかなと思い、ストーブの販売を始めたわけです。

    けど、ポンと置いて使えるものではないので、なかなか難しいですね。

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