原木購入の打ち合わせと、薪生産の半自動化

原木は、内子町森林組合で買っていたんですが、ちょっと遠いので、愛媛県森林組合に聞いたら、中野町にヤードがあるということで、今年はそちらから調達しようと思い、申し込みをしています。

しかし、どんな原木がくるのか、気になっていたので、今日、電話で尋ねてみました。

というのも、あまりに細いものがくると、薪割りは楽になるんですが、玉切りが面倒くさいし、作業効率が上がりません。逆に、太いものがくると、今度は玉切りの速度が落ちるので、これまた生産性が落ちるのです。

また、原木の太さや状態により、最適なソリューションが異なってくるため、原木の状態の理解なしに薪生産の効率化は望めないからです。

POSCH Leibnitz の薪製造機の場合の場合、Spaltfix S-360 は 900mm の丸鋸でカットします。

この一つ上のクラスは Splatfix K-440 なんですが、チェンソーでカットします。

Screenshot 2014-09-22 22.01.23K-440 のほうが生産性が高そうに見えるのですが、実はそうではありません。

例えば、直径 30cm の原木を 33cm の長さの薪に加工する場合を例に取れば、1 時間あたりに S-360 なら 20m3 の生産量に対して、K-440 は 13m3 と生産効率が 3 割以上落ちます。

K-440 が優れているのは、太い原木が処理できるという点のみなので、どの程度の原木が入荷するのか、によって使う薪製造機の選択が大きく変わってきます。

と同時に、動画を見て分かる通り、針葉樹かと思うほど、曲がりがなく、又になっている部分がない原木でないと処理できません。

丸鋸が高速なのはそのとおりなのですが、問題点は、丸鋸でカットできる薪製造機は種類が少なく、自分が知るかぎり、小型機、中型機を作っているのは、Balfor と POSCH Liebnitz くらいで、Balfor に関しては 700mm のみ、POSCH Leibnitz に関しては、700mm と 900mm となってしまいます。
(もちろん、Cord King の超大型機など、丸鋸を使うものはこれ以外にもあります)

よって、700mm でカットできる概ね 28cm くらいまでの原木ばかりを買うことができるのであれば、Balfor SS700 や POSCH Liebnitz Splatfix S-280 で処理できるので、イニシャルコストやランニングコストを大幅に抑えることができます。

S-280 については、S-360 よりもサイクルが短くなり、生産性に関しては、両者ともほぼ同等のようです。
Balfor SS700 については、生産性に関する記述がないので、わかりません。

現実問題、S-280 の場合、28cm の原木を 33 cm の長さで薪に加工する場合、16m3/h のスペックとなっていますから、これは、きっちり積んだ薪の生産量としては、11m3/h、3 コード/h と相当高速な機械です。
これくらいの処理径の機械というのは、エントリークラスにあたり、概ね 1〜1.5 コード/h くらいの処理能力のものが多いので、丸鋸によるカットのサイクルタイム短縮の効果が顕著といえますね。

3 コードというのは、普通の薪ストーブユーザーの 1 年分の薪の使用量で、重さでいえば、くぬぎなら 7t くらいです。
それだけの量が 1 時間で生産できますから、そこまでの処理速度が必要か、ということも考慮せねばなりません。
チェンソーを使う薪製造機にくらべて、丸鋸を使うものは、倍くらい高価で、最大処理径も劣る問題もあります。

当たり前ですが、まだ始めてもない薪屋なので、どれほど売れるものか、という疑問もあります。

納品される原木については、節などもなく、長さも切り詰めてあり、直径についても 20cm 以上で、大部分が 30cm くらいまでで、指定も OK ということだったのですが、多分、700mm 丸鋸で処理できるのではと思っています。

今のところ、POSCH Leibnitz に比べて安価で、ウエッジが 2, 4, 6 way を切り替えずにシフトするだけで済む、Balfor SS700 が筆頭候補なんですが、それでも、かなり値が張るので、とりあえず、今年は入荷する原木をよく見て、自動化の可能性について検討してみようと思います。

それに先立ち、Balfor の丸鋸は買ってみることにしました。

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