住友 SORC-02P SORC-02R 端子、結論

古いシャープのパネルに付いている、住友の SORC-02P, SORC-02R 端子ですが、残念ながら、予想通りのオチでした。

住友の方としては、メーカなどに販売しているだけ、小売店などはない、ということで、電菱さんにもケーブルキットのようなものはないのか、と聞くとありません、ということ。

じゃあ、どうするの?ってことんなるわけですが、「切って新しい端子を作ってください」ということに。

MC4_connectorで、太陽光コネクタで検索すると、MC3 とか、MC4 とかが出てくるんですが、違いが気になりますね。
Wikipedia では、MC3 は Obsolescence と書いてあるから、普通に MC4 でいいのではと思うんだけど、深く考えるところじゃない気がするんですよね。

ヤフオク辺りで見てみると、レンチのような工具やかしめるための専用工具が必要なようで、ちょっとした初期投資が必要っぽいです。

ガーデンライトが届くには相当時間がかかる見込みだし、パネルを固定する金物なんかも調べないといけないし、じっくり調査しようと思います。

ワイヤリングなどの計算

独立型の太陽光発電システムは、太陽電池(パネル)とチャージコントローラ(チャーコン)、それとバッテリーで構成され、今回は、それに負荷である、ガーデンライトを接続することになるのですが、それぞれの接続には電源ケーブルを用いる必要があるわけで、どういうケーブルを使う必要があるのか、というようなことを計算しておかないといけないわです。

本来は、負荷から逆算してシステムの要件を決定すべきなんでしょうが、そもそも論として、そういう必要なエネルギーを持ってくるという発想自体が、化石燃料の大量消費や原発というようなものを生み出した根源でしょうから、逆に得られる電力の範囲で、今回はガーデンライトを使う、というアプローチで行こうと思います。

まず、使うパネルが決まっているわけで 155W の多結晶シリコン製、今から 10 年ほど前のものです。

太陽電池の発電能力については、低下する、という人もいれば、低下しない、という人もいるのですが、JIS での出力保証というのは公称出力(今回で言えば、155W)の 90% っていうことになっていたかと思いますし、これは保証されている数字で、故障していないなら、90%、だいたい 140W 程度の能力はあるものと仮定します。

愛媛県では、良い条件で設置すると 1 年間に家庭用(連携するタイプ)の場合、パネルの汚れなどを含めて、概ね 1000kWh〜1200kWh くらいの発電が見込めます。厳し目の数字で、1000kWh だとすると、140kWh 年間発電することになり、うちはオール電化ではないので、1kWh 25 円とすると、年間 3500 円分、1 日 10 円程度、ってことになりますね。

一日あたりは、384Wh 使えることになります。

ガーデンライトなので、雨の日が続いて、発電しない日が続いたとして、そういう時による照明がつかなくても、特段問題がないわけですし、バッテリーもあるものを使うので、そちらの容量計算はしても今回は意味がほぼないので割愛します。

未来舎PV-1212D1A には、幾つかの夜間照明モードがあるわけで、384Wh をどう配分するかはあとから考えるとしても、連続負荷電流としては、12A の制限があるわけで、バッテリーが 12V なら、144W MAX ということが決定しますね。まあ、ギリギリまで使うのはあれなので、120W ということにすれば、後は表を見ればいいわけです。

cable-size

http://malibu.brinkmann.net/customer_service/knowledge_base/cables_faq.aspx

16 ゲージなら 75 フィート、14 ゲージなら 100 フィートまで行けることがわかります。16 ga と 14 ga はほとんど値段が変わりませんし、売っているケーブルは普通は 100 フィートなので、素直に 14 ga を選択しました。

IMG_1887後の問題は、太陽電池のコネクタ。

住友のマークがあるんだけど、一般的なコネクタと形状が違います。

枚数がかなりあるので、パネル側のコネクタを作りなおすのは最終手段としたいので、、シャープに問い合わせしたところ、

モジュールコネクタ型番:SORC-02P、SORC-02R(住友製)です。

とのこと。

検索しても、引っかからないですね。
住友に聞いてみるか、電菱のパネルにもこのコネクタを採用したものがあるので、電菱で聞いたほうが早いかもしれません。

ガーデンライト類は、全てアメリカから船便で輸入するんで、忘れた頃につくわけで、それまでにはコネクタは入手するなり、対策は考えておこうと思います。

で、チャージコントローラ のエントリーで書いた懸案というのは、それは、PV-1212D1A にバッテリーの電圧が一定以下になった場合に
、負荷端子に接続したガーデンライトへの出力をカットする機能があるか、ということだったんですが、仕様書にちゃんと書いてあり、できることが判明しました。

というわけで、チャーコンは、PV-1212D1A で決定したいと思います。

将来的には、輸入したほうが安上がりなんだろうけど。

ガーデンライト

チャージコントローラのエントリーで書いた通り、目的はガーデンライトなんですが、そのガーデンライト、海外ではどのようなシステムになっているかというと、Low-Voltage Landscape Lighting などと呼ばれているのですが、特殊なケーブルを使い、12V の直流電源で駆動されるガーデンライトが主流になっています。

前々から、雑貨屋 Hearth & Home でも、こういうライトシステムを販売したいと思っていたのですが、一つ大きな壁があって、それは、商用電源の交流 100V から 直流 12V に変換する Transformer、当然ですが、電気用品安全法で義務付けられた安全検査に適合した場合に表示する PSE マークが付いてない(=安全検査に適合するかどうか不明)わけで、そういう状態では、販売できないわけです。

Low-Voltage Landscape Lighting は、12V という低電圧であるので、電気工事士の資格がなくとも、電球の配線工事などができる、また、作業が非常に簡便だ、ということで、興味を持って調べているのですが、一番肝心の電源の問題が解決できそうなので、一旦、これまで調べたことを整理して、記録しておきたいと思います。

Low-Voltage Landscape Lighting は、主に、4 つの部品で構成されます。Transformer などの電源、ケーブル、コネクタ、そして、ライトです。

まず、一番最初の Transformer ですが、これは今回は使用しないので無視します。

次にケーブルです。ケーブルには、3 種類あるようで、12, 14, 16 ゲージ、ゲージというのは線の太さで、次のような基準でケーブルを選択します。ケーブルは、数字が小さくなるほど、太くなります。

cable-size

http://malibu.brinkmann.net/customer_service/knowledge_base/cables_faq.aspx

6129iHdAhzL._SL1500_ライトを接続するには、右の写真のコネクタを電源ケーブルに取り付けることで、任意の場所から電源を取ることができるようです。ただ単にクリップするだけでよく、取り外した後も自己シール性があるようなので、特に何もしなくて良い、ということですから、芋づる式に非常に楽に配線できることがわかります。

ケーブルの継ぎ足しも専用のコネクタがあり、簡単に行えるようです。

とりあえず、何点か購入して、テストしてみようと思います。



チャージコントローラ

少し前になりますが、銀河電力・イオテクノロジーという屋号で独立型太陽光の普及活動をしているイオこと早川さんの今年の 6 月にあったワークショップに参加しました。

技術的には、大雑把すぎる説明、MPPT・PWM といったチャージコントローラの種類の説明もなかったくらいシンプルだったんですが、結局、独立型太陽光発電システムというのは、太陽電池、チャージコントローラ、サイクルサービスバッテリー、という 3 つの部品で構成され、これにオプションとして、直流を交流に変換するためのインバータが場合によっては入ってくるという、という基本の再確認ができました。

ごく短時間であったため、予め用意されていたものを単に接続して、発電できておめでとうござます、で終わってしまったわけですが、そういう意味では、各装置の選定以降は、もう作業らしい作業は何もない、ということになりますね。

自分の場合、すでにパネルとバッテリーはあるわけなので、後は、チャージコントローラを選定すればいいことになります。

太陽電池による独立型電源の導入の目的は、ガーデンライトの電源です。

日本では、乾電池を内蔵した小さな LED ガーデンライトが数百円程度で売られていますが、暗くてまったく実用的ではありませんが、だからといって数を沢山並べれば、結構な金額になるため、だったら太陽電池は太陽電池、蓄電池は蓄電池、で分離しようと思ったわけです。

ガーデンライトの照明として使用するので、必然的にシステム電圧は 12V になります。また、チャージコントローラには、ライトのコントロール機能が必要になります。

はじめてのケースであるので、極力シンプルにしたので、パネルは 1 枚のみの構成とします。

そうすると、150W のシステムとなるため、12V の場合、12.5A くらい、実際には、もっと電圧が高いのでしょうが、とりあえず 15A 程度の安価なチャージコントローラが良さそうです。

2014101514554810ネットなどでの評判を含めると、未来舎PV-1212D1A が今回のケースには適しているように思えました。

見た目は。。。かなりダサいですね。

一応、200W まで対応していることと、国内製造品であること、価格も比較的手頃であること、そして、夜間照明時間(10 種類)が設定できることがいいなと思いました。

500W まで対応している上位機種があり、こちらなら 3 並列して、より大きなシステムが組めるわけでちょっと悩むところではありますが、もう少し調べて、問題がなさそうなら、このチャージコントローラを注文したいと思います。

古い太陽光発電システムの連携で問題発生

2014-07-01 20.24.43独立型の電源用に、少し前に古い太陽光発電システムを破格で譲ってもらったんですが、パワコンがついてきたもんで、連携しようと思ったんですが、色々と問題にぶつかりました。

まず、パワコンが古すぎて JET 認証、というものの有効期限が切れているとかいないとか、それですんなりと設備認定が取れない、という問題が一つ。もう一つは、パネルが古すぎて発電効率が悪いので、連携できない可能性がある、ということです。

パワコンについては、その JET 認証の有効期限がどれくらいの期間あるものかは知りませんが、比較的寿命が短く、おおむね 10 年程度、20 年は確実にもたないと思われるので、そういう古いものをコストを掛けて取り付けても、すぐに壊れる可能性が高いわけで、この部分は、どうでもいいといえばどうでもいいかなと思っています。

2014-07-01 20.50.14しかし、意味不明なのがパネルの発電効率云々の問題。

新品であれば、ある程度足切りがあるのはわかるのですが、中古品に関しては、その当時基準を満たした製品であれば、寿命が 30 年近くは期待できるわけで、しばらくして取り外したものは、必然的に、二度と連携することができない状態になる可能性は、少なく無いと思うわけです。

それ以前の問題として、例えば、ソーラーフロンティアの CIS パネルは、単位面積当たりの発電量、すなわち変換効率は結晶系のそれに比べて大きく劣ります。

今回入手したパネルは、ND-155AN というシャープのものなのですが、10 年前に発売されたもので、スペックは次のようです。

http://www.nikkeibp.co.jp/archives/304/304276.html

ND-155ANは、表面に凹凸構造を持つテクスチャーガラスを採用して、反射を抑え、近隣の住民らに迷惑にならないようまぶしさを抑える。外形寸法は1165×990×46mmで、公称最大出力は155W。

フレーム部まで計算に入れても、面積は、1.165m x 0.99m = 1.15335m2 なので、これで 155W、つまり、0.155kW 発電するならば、変換効率は 13.4% あることになります。

これに対してソーラーフロンティアの最新パネル、SFR100-A の仕様を見てみると、0.638m x 1.231m = 0.785378m2 で 100W、変換効率は 12.7% ですから、10 年前の ND-155AN よりも劣るわけで、CIS だとよくて、結晶系だとダメ、というのはおかしな話だと思うわけです。

まだまだ使えるパネルを使わせない、というようなことがあるのであれば、国の考えはまったく理解できません。

あくまでも、四電に電話して、連携について尋ねた時にそのようにいわれただけですが、相手は四電ですから、いい加減なことをいう訳もないし、そういう仕組があるのでしょう。

連携するしないは、かなりどうでもいい(理由はそのうち別のエントリーでかくと思いますが)ことなので、さっくりと独立型で使えばいいだけのことなのですが、発電効率での中古パネルの切り捨てが事実だとすると、かなりの愚策と断罪せざるを得ない、と思いますので、事実関係は把握しておきたいと思います。