オリジナル角トップの開発

2015-09-25 12.46.06

少し前に煙突工事を見学させていただいた理由ってのは、実はこれだったんです。

ICC 社のエクセル煙突は、信頼性の高い煙突である反面、ビスで固定する方式あるため、断熱材が密閉されていないため、台風などで絶対に水が入らないのか、というと物理的にそういう構造になってない以上、その可能性は多少なりとも残るわけです。
そういう施工でメーカ的には問題がないし、北米の仕入先の見解としても、カナダの極寒のエリアから、北米全体で使われているモデルで、問題が起こることはないというスタンスのようですから、まあ、ほぼ問題なくて大部分のケースでは杞憂であろうとは思うのですが。

角トップ自体は、ICC 社のラインナップにないので、選択したくてもできない、という状況がありました。
というわけで、オリジナルで作ってみたわけです。
氏子さんに頼んで作ってもらっているんですが、忙しいようでベース部分のプレートが足りませんでした。
完成までにはまだ少し時間が必要なようです。

他にもこの前現場を経験して、いろいろと気づいたことがありました。

例えば、今は 1mm のステンレス板で作ってあるのですが、非常に重たいのです。
屋根の上での作業になるため、軽量であることはかなり重要に感じます。
と同時に、雨仕舞や防火に関わる重要な部材であるため、強度や確実な防水性能は疎かにはできません。

そういう部分を踏まえて、より品質が高いものに仕上げていきたいと思っています。

チムニーの現場を見学しました

ちょうど「春夏秋は冬を待つ季節(シーズン2)」でお馴染みの かわはら薪ストーブ本舗 さんが、シングル煙突から高木煙突へのリプレイス工事をしていたので、現場の見学をさせていただきました。

煙突の取り付け方には色いろあるわけですが、自分の場合、壁だし、瓦屋根のフラッシング納め、この 2 パターンしか経験があるいのですが、チムニー(ハリボテの煙突)の場合の経験はありませんでした。

雑貨屋 Hearth & Home 暖炉家 では、カナダ製のエクセル煙突の輸入代行を行っているのですが、この煙突の特徴としては、メリットとして、比較的安価(とはいえ、北米では非常に高い煙突)で、安全性が高いという点があげられるのですが、デメリットも当然あって、国産の高木煙突と比べて、仕上がりが雑、まあ、もうちょっと上品に表現してもラフである点、ビス止めで固定する点、これら 2 点は施工性の悪さにつながりますし、断熱材が密閉されていないため、雨水等が進入するリスクがある点、ブラック塗装がない(どの道、剥げてくるという考え方)のでステンレス素地でピカピカしている点などです。

少し前にエクセル煙突に関して何がゴソゴソやっているとブログに書いたのですが、実は、チムニー用の部材の開発を行っていたのです。

20141211_162950カナダや北米の場合、ハリボテのチムニーを作ること自体がないのか、石、あるいはレンガ用のトップは用意されているのですが、いわゆる、「角トップ」に相当する部材はエクセル煙突の製造元である ICC 社では用意がないようです。

ちょっと写真を送ってもらったのですが、日本のものとは全く形が違い、台形になっていて、上が開いています。
雨仕舞的にも、結局、カラーを巻きつけるやり方なので、場合によっては、多少水が入る可能性があります。
気候や風土が全く違うので、そういう部分については、やはりカスタマイズするなりは必要になると思います。

うちの場合、レインキャップ納めの場合は、ウインドシールド(風よけ板)を必ず付けてもらっているのですが、自分はウインドシールドなしで大丈夫、ということで使っているのですが、ストーブを取り付ける以前、台風で室内に水滴が落ちてきていて、また、実際にストーブの煙突接続部分に水の影響だと思うのですが、薄っすらとサビが生じているので、煙突の結露の可能性もありますが、雨水の侵入の可能性が否定しきれません。
愛媛のように、台風の影響が軽微な地域でそうなので、風の強い土地柄だと、ウインドシールド(風よけ板)を付けておいたほうが良いのではという判断です。

メトスの角トップが非常に優れている、ということで、かわはらさんのブログで紹介されていたのですが、どういう構造なのか、今ひとつ理解しきれていなくて、たまたま上京したタイミングで工事をされていたので、無理を言って見学をさせていただいたわけです。

チムニー+角トップで収めると、フラッシングに比べると手間がかなりかかるので工事のコストが跳ね上がります。

現実問題、エクセル煙突のコストは 1m あたり 2 万円程度で、屋根の上に突出させている部分が仮に 2m あって、それが 10 年後に雨水の侵入でダメになって交換するとしても、材料代が 4 万円、自分でできる屋根らそれで済みますし、そうでない屋根でも、工賃は 5 万もあればできると思うので、10 万程度、日本の家屋の平均寿命は 30 年以下なので、2 回更新すると 8〜20 万円ということになります。必要になるかどうかわからないに先行投資するにはちょっと大きな金額差があります。

無論、チムニーのメリットは他にもあるので、単純な比較はできませんが、高価な角トップの資材価格を抑えることができたら、また、現状はそもそもエクセル用の角トップがないので、選択肢にないわけですから、ないものは検討することもできません。

今回の工事で、実際の現場の様子を知ることができたので、施工性の良いエクセル用の角トップを考えてみたいと思います。

ICC 社製煙突の値上がり

株式もですが、為替についても乱高下していますね。

今のところ、カナダドルについては、95 → 92 円程度に値下がりしているので、3% 程度安くなっていますが、この数年、円安と同時進行で、現地での調達価格が上昇し続けています。

ICC 社煙突も御多分にもれず、新しい価格表を見ると値上がりしていました。

例えば、EXCEL の場合、48″(120cm)の価格は、$194.40 となり、昨年の $184.50 から約 5.4% ほど値上がりしてしまいました。
UltraBlack も、36″(90cm)で $87.30 で、$82.80 に対して、同じくらい値上がりしています。

EXCEL でいえば、有効長は 1 1/2” 引く必要があるので、46 1/2″ で $194.40、つまり、1m あたり $164.59 なので、輸入経費で 30% かかり、レートが 92 円(国際送金・為替手数料 3.5%)とすれば、1m あたり約 2 万円強、ということになります。
同じように計算すると、UltraBlack は 1m あたり $98.20、輸入すると、約 1.2 万円強です。

ICC 社の煙突システムの場合、室内側は、安価で十分な性能を有する UltraBlack 煙突を使うことができますから、この部分で大きく価格をセーブできます。

ICC 社の煙突は、経済的であるだけでなく、カナダの厳しい安全基準を満たしている非常に優れた機能を有する煙突です。
アメリカの安全基準の実に 3 倍の時間、煙突の火災に耐えるテストにパスしています。(この基準を満たすためには、カナダ専用部材を使う必要があり、コストが少々します)

Hearth & Home は、ディーラーとして契約しているので、一見さんの価格とは単価が異なります。

http://www.stoves-pipes.com の場合、EXCEL 48″、EL48 の価格は、$244.00 で、これは「米ドル」ですから、カナダドルに対して、1.3 倍で、トータルだと、1.5 倍高い価格です。(カリフォルニア州用の 48″ はステンレス製ではなく、ガルバリウム製となります)

また、当方の雑貨と混載することで、一度にまとめて通関するので、通関手数料なども節約になりますし、フレートも一見さんと価格が異なるのはいうまでもありません。

その為、多くのケースで、個人輸入する場合と比べて、代行サービスを利用していただいたほうが、安心であることに加えて、安価に収まるケースも考えられます。

とはいえ、煙突の見積には手間がかかるので、無料で対応することはできません。

AngularJS をせっかく勉強しているので、近いうちに天井の高さを入力すると、煙突の見積もりをするサイトを作ってみたいと思います。

これにより、専門店のプロのサービスを含めたおまかせ価格と、Hearth & Home の機能性・経済性のバランス重視した DIY キットとの差額を、より簡単に把握して、検討できるのではないか、と考えています。

9 月中にはサイトを完成させたいと思います。

煙突からの冷気対策

たまたま煙突のことを考えいた時に、かわはらさんのブログ結露の問題 を読んだんですが、EXCEL 煙突 には対策部材があるんですよね。

ETD

Chimney Top Damper という部材になります。

Adding this “Top Damper” to a system seals it right at the top of the chimney. The “Chimney Top Damper” is placed directly below the cap and is designed to prevent any cold air infiltration into the house through the chimney. It functions on a chain that hangs down to the firebox and comes with 30′ of wire.

重要なところを強調しておきましたが、煙突を伝って冷気が流れこむ、というのは実際に起こるようです。

これが起こる原因が、室内と室外の気圧差による場合、このダンパーでどれほど軽減されるのか、効果の程が気にはなりますが、たとえ、エアタイト構造の薪ストーブであったとしても、湿度が高くとも冷たく重たい空気が煙突を通じてストーブ内に侵入し、ストーブで熱交換(結露)をしてその後上昇する、ということはこのダンパーでそれなりに防げそうに思います。

ただ、煙突の上の方にこういう部材があると、掃除がしづらいんじゃないかと思ったり思わなかったりしますし、オフシーズンには、煙突部分は断熱されているわけですから、口元に新聞紙を丸めて積めておく、っていうのもありかと思ったりもします。

まあ、鳥が落ちてこなくなりそう、というのはあるんだけど、そもそもそれは、鳥が入るトップが問題なわけであって。

それで、この部材、7, 8 インチ用はあるんですが、6 インチ用ってのがないみたいなんですよね。
6 インチでの結露の対策について、なにかわかったら更新したいと思います。

結露といえば、意外と見落とされているのが外気導入部分、ダクトの結露です。
この話は、表題とずれてくるし、外気導入自体、思うところがあって長くなりそうなので、またそのうちに書きたいと思います。

初めてのオフセット案件

sketch

雑貨屋 Hearth & Home 暖炉家(だんろや) では、カナダ ICC 社 製の EXCELULTRABlack 煙突を扱っているのですが、久しぶりに問い合わせがあり、部材の拾い出しを行っています。

EXCEL 煙突は、経済的な価格でありながら、世界で最も厳しいといわれるカナダの基準をパスした、とても優れた煙突です。

ULTRABlack 煙突は、空気断熱二重煙突で、室内煙突としては十分な性能を有する、EXCEL 煙突よりもさらに経済的な煙突です。

両者のコンビネーションにより、十分な断熱性能を維持したまま、大幅にコストを削減し、安全性は世界最高峰の煙突システムの導入が可能となります。

今までもオフセットの依頼はあったんですが、極力曲げたくないので、お客さんと相談して、すべてのケースでストレートになっていたので、今回は初めてのオフセット案件になりそうです。

問題点としては、オフセット量の割に、天井がかなり低いので(というか、うちの天井が高すぎるだけだと思うのですが。。。)、30° のエルボ使用では、高さが微妙に足りませんでした。
やむなく、45° のエルボ使用です。

offset-table必要なオフセット量に対しての煙突の組み合わせは、カタログに表があるので簡単に調べることができます。

700mm ほどオフセットしたいのですが、約27-1/2″ ですので、36″ と 45° エルボを 2 点で、28-1/4″ オフセットでき、高さが 33″ であることが、表からわかります。

画像は割愛していますが、複数の煙突を組み合わせた場合、また、スライド煙突を用いた場合の調整範囲の表も用意されているので、簡単に必要な部材を拾い出すことができるようになっています。

今回は既存住宅、かつ、コスト優先で考えているので、省略していますが、ICC 社 の煙突システムは、貫通部材 Round Support に高気密住宅用の部材がありますので、新築の高気密高断熱住宅にも対応した、煙突施工ができます。

また、先に触れた世界最高峰の安全基準をパスするためには、小屋裏などの密閉空間について、Radiation Shield という金属管で、EXCEL 煙突を覆い、煙道火災に 30 分も耐えるようにする必要があります。
もし、Radiation Shield を省いても、アメリカの安全基準はパスするため、安全性が低くなるわけでありません。

さて、本当はここで重大発表をしたいところですが、現在はまだ準備中なので、ここ数ヶ月取り組んできたことについて、折を見て報告をさせた頂きたいと思います。
もう、勘の良い人は、図面を見て気づいちゃっていると思いますが、日記のネタが無くなってしまうので、バラさないようにお願いします。