薪割機 maniacs Bilke S3

今日、というかもう日付が変わったので昨日ですが、体調が良くなくて、でも、神社の祭典があり、なんだかんだで戻ったのは 18 時過ぎだったんですが、夕食をとったら、疲れて寝てしまい、例によって例のごとく、3 時間ちょっとしか寝られませんでした。
今日もお宮があるし、体調もあまりよろしくないので、もう一回よく寝ておかないとまずいかなとは思っているんですが。

さて、facebook でシェアされていたので、思い出したんですが、ちょっと変わった薪割機、Bilke S3 を紹介しておきたいと思います。

相当久しぶりの 薪割機 maniacs 記事になります。

ラインナップとしては、トラクター PTO の S3, 電動の S3 Electricity, エンジンの Bilke S3 Kulkuri があります。

仕様としては、処理できる丸太の最大径は 22.5cm ということになっていますが、自分のこれまでの経験的にいえば、その太さのものをこれで処理して木くずにするのはもったいないし、2 つ割にしかできないので、実際には、15cm くらいまでのものを処理するのに最適の薪製造機だと思います。

構造的には、回転で切断をしつつ、半分に割る、これを一回転の間にやるので、速度はかなり速く、一時間に 10m3 以上の処理量となるようです。3 コード/時以上ですから、このクラスの薪製造機では群を抜く速さです。

枝などが大量に入手できる場合、ゴン太切りなどをするよりも遥かに早く、かつ、割ることができるので、乾燥時間も短縮できるメリットがあると思いますし、また、これで処理できる 22.5cm まで、太いものはアッグ的薪割機で小割りにして突っ込めば、これ 1 台で相当の生産をすることができると思います。

ただ、問題も山のようにあるんですが、まず、slab width というのがそうだと思いますが、インフィード側の幅が狭いため、曲がりが強いものは、下処理が必要になる、というか、広葉樹では、下処理がいらないものののほうが少ないのではと思います。

次に、動画を見れば、材を送る速度が非常に早く、長さを設定するためのプレートに当ってバウンドして、場合によっては指定のサイズよりも相当短いものが発生している様子が見て取れます。

自家用ならこういう木くず状態のものの量産でもいいんでしょうが、販売するとなると、長い過ぎるとストーブに入らない問題があるんですが、短すぎると、そういう問題は生じなくても、お客さんの棚にうまく積めない、というケースもあるし、長さは揃ってないよりは揃っている方がいいわけで、見た目が汚いと、単価が下がってしまう、という問題があります。

薪の長さが揃ってないなんてことは、自分にとってはどうでもいい問題ですが、業として考えると、薪の価値を決めるのは、自分ではなく、お客様ですから、お客様が必要としている、選んでいただけるものを作る必要があります。

ラーメン屋のおっさんじゃないけど、うちはこれで勝負です、みたいなノリが多分にある Hearth & Home の薪ではあるんですが、ある程度は売れてくれないと、里山にお金が行き渡るようにしたい、という理念が絵に描いた餅で終わってしまうので、売れるものを作る必要を感じています。

あと、どうしても、細かな木片、粉塵が発生する問題があります。
これらは乾燥を妨げるだけでなく、虫・カビなどの発生の要因でもある上、使うときにストーブ周りも汚しますから、クリーニングディスクやトロンメルスクリーンなどでしっかりと分級してやる必要がありますね。

そういう意味では、この薪割り方式は、個人が使うにはつぶしが利かず、ビジネスで使うには生産されるもののクオリティが低すぎ、付随する設備が当初より揃っている必要がある、ということで、非常に限られたシーンでしか活躍できないものだと思います。

ただまあ、枝薪、焚付に使う細割の生産には、最高のパフォーマンスだとは思います。
また、杉や檜の間伐材が大量にある環境で、それをそこそこの品質で薪に加工する必要あるようなケースにも、最適と思います。

なんだかんだで、いつかは欲しい 1 台です。

最後に。

薪の作りた方一つとっても、ヨーロッパでは、原木の太さなどに応じて、薪の作り方を変え、機械を工夫するんですが、アメリカだと、もともと細いものがないのか、とにかく巨大なものを、それと同じような太鼓腹のオジサンがドヤ顔で、力任せに粉砕しているし、そして、日本人は戦前と変わらず、斧で 2 日で 500 束割った、俺 TUEEEE 状態で、機械で割るとは精神がたるんでいる証拠的話になってしまうわけで、国柄がでてとても面白いと思います。

Bilke ですが、電話の国番号は、358 なので、フィンランドですね。

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