Brave(ブレイブ)20t 横型・往復式 薪割り機の組み立て

突然、2 台売れた Brave(ブレイブ)20t 横型・往復式 薪割り機 ですが、1 台は組み立て発送ということになったので、午後から作業をしました。

組み立ての鬼門、その 1 は、ヒッチレシーバーを取り付ける金物のプレス不良です。
不良率は 50% くらいでしょうか。
不良というのは言い過ぎかもしれませんが、要するにプレスが甘くて、ホチキスの針のように「コ」の字に曲げてあるんですが、外寸が 6″ くらいでないといけないのに、もう少し幅があるんです。
そのため、嵌らない。

それで、今回は斜めにしても入らないほどプレスが甘かったので、前々から思っていた方法を試してみました。
まあ、見ての通りなんですが、寸切りを高ナットで両端から閉めて締め付ける方法です。
高ナットなのは、単にねじ山をなめる可能性が下がるかな、という程度のことですが。
この方法は実にうまく行きました。

鬼門その 2 は、メインフレームと、タンクフレームの接合です。
高さを合わせるのが大変だったんですが、5 号がビシャモンに乗せて、油圧で楽々調整していました。
今までは、大体高さを合わせて一々持ち上げて微調整していたんですが。
5 号って、バカかと思うことをたまにするんですが、基本的にはすごく知恵が回るタイプだと思います。

鬼門その 3 は、Castellated nut、日本語だと、キャッスルナットとか、溝付きナットと呼ばれるものですが、これをホイールのスピンドルに締め付けるとき、割りピン用の穴はネジを切ってから刳っていて、バリが残っていて締まらないことがある問題です。
あとからだと工具で締めづらいので、ホイールを取り付ける前に、締め付けの確認をするのがポイントです。
また、スピンドルにはグリスをたっぷりと塗っておきましょう。

鬼門その 4、これはまさに最高難度だったんですが、キャップの取り付けです。
キャップの縁の部分に出っ張りがあるので、そこに 50mm の塩ビパイプ(肉厚の VP がよい)を被せて叩き込むと簡単です。
普通に叩いたら、キャップに傷がついたり、変形してしまいます。

ちなみに、24t などの縦横型の薪割り機には、叩き込む用のパイプが初めからついているんです。
なぜか 20t にはついてきませんし、嵌め込み方にも説明がありません。

どうでもいいついでに言えば、この方法がわかるまで、専用の工具があるんじゃないか、と思ったりしていて、外すためには専用の工具があるんですが、間違えてそれを買ってしまいました。
ちなみに、その工具、未だかつて一度も使ったことがありません。

これは鬼門、と言うわけではないのですが、ジョーカップリング部分の点検です。
元々組み付けてありますが、今まで 1 件だけ、カップリング部の締め付け不良がありました。

わかりやすいように完全にバラして組みなおしていますが、エンジン、ポンプの軸を直接つなぐのではなく、ジョーカップリングと言われる部品を向かい合わせて、間にクッションとなるスパイダー、あるいはインサートとよばれるウレタン製の部品を挟み込む仕組みになっています。

ジョーカップリングは、1 箇所、いもネジがあって、そこでキーごと締め付ける構造になっています。
アレンキーで締め付けを行います。
締め付けが甘くても、キーがあるので回転方向に大きくずれることはありませんが、軸に対して前後方向には動きますし、ガタが生じます。

故障の原因となるので、締め付け、ガタの確認を定期的に行う必要があります。
クッションのスパーダーは消耗品です。(ただ、数年でへたるようなものではありませんが、点検は大切です)

あと、油圧ホースですが、これも消耗品です。
といっても、まだ、スパイダー同様に一度も注文をいただいたことがありませんが。
短い方は 64cm くらい、長い方は 120cm くらいですかね。

後ひっそりと背景に映り込んでいますが、ホースはファンヒーターで温めています。
このことにより、タケノコ(Hose Barb)への取り付けが格段に楽になります。
特にサクション側は、樹脂パーツのため、無理に力を加えると、破損や締め付け不良の原因となります。
取り付け時は温めて柔らかくする、ホース内面に作動油を塗布する、等、無理な力が加わらないように十二分に気をつけて作業をしてください。

そういえば、ホースを組み付けている時に 5 号が、シールテープを巻いて手伝いをしてくれたんですが、言わなくても、正しい向きで巻いていました。
自分が巻いている様子を見ていて覚えたんだろうかなと思ったんですが、曰く、理屈をちょっと考えれば分かる程度のこと、だそうです。

一応、シールテープの巻き方について説明をします。

まず、ねじ山にゴミ等がないか確認をして、必要に応じて清掃をします。
ただ、油圧ホースの両端はちゃんとカバーされているため、大抵問題がありません。

次にテープですが、普通の水道用のもので構いません。
前回使った後のテープがきれいに切れていない、汚れている場合、ダメな部分を捨て切り直してください。

端部からねじ山を 2 山程度はずして巻き始めます。

また、巻く時に向きがあります。
ネジを締め付ける向きと同じ向きに巻きます。
当たり前ですが、逆に巻くと、締め付けている時に緩んでしまいますから。

巻いている時に、適度なテンションをかけて巻きます。
人によるんでしょうが、自分はテープ本体の向きも、気にしますね。
サランラップのラップが箱の中にどう言う向きで入っているのか、と言う話です。

巻く回数ですが、ネジの粗さにより異なりますけど、大体 6 — 8 回くらい巻いておけばいいと思います。
巻き終わったら、シールテープを押さえて、ねじ山に馴染ませると良いです。

締め付ける時ですが、テーパーネジですから、こう言う言い方がいいかはわかりませんけど、トルクがいくつなんて言う数字を見たことがないし、それ以前に、チーズだとかは仕上がりの向きに決まりがあるわけですから、その位置で締め付けを終えないと、もうあと 360° 締めないといけません。
失敗したら、シールテープは巻き直しです。
はずして、ねじ山を清掃して、締め付け完了位置をシールテープを巻く量で調整してください。

そんなこんなで組み立て完了です。
タビープロダクツ・カスタムエディションです。

カスタムその 1 は、リターンフィルタ追加。
24t 以上のモデルに搭載されされている ZINGA 製リターンフィルタを追加で取り付け、作動油に混入した異物を濾過して、薪割り機を保護します。

カスタムその 2 は、タケノコ(Hose Berb)の強化。
モデルによっては金属パーツが初めから使われているものもあるんですが、ここは剥き出しなので、丈夫な金属パーツに交換しておきます。
サクション側ですが、金属パーツはサイズが大きいため、交換できません。

カスタムその 3 は、Drainzit 取り付けです。
オイル交換が楽になるホースです。
でもこれ、結構高いんですよ。

これで、オイルを抜くのは楽になるんですけどね、オイルを入れるのは結構大変。
うちでどうやっているかと言うと、100 均で水槽の砂を掃除するためのポンプを買ってきて、それを切って漏斗を作っています。
GC160 の場合、オイルの量は 0.5 — 0.6L なので、予め計って入れてください。
オイルは、農機具用の 10W-30 を入れてください。
オイルの量は、入れすぎにならないように溢れる仕組みのため、0.6L いれると口元までオイルがきます。
0.5L くらい入れて、ゲージで確認してください。

説明書とサービス品の NO-SPILL ガソリン缶 をラップで固定して、パレットのに乗せて、固縛して、汚れないようにビニールシートをかけて、完成!
でも、肝心の運送屋さんがお正月休みでした。
新年、発送いたします。

もう一台は、組み立て+引き取りに来られるとのことです。

突然 1 日に 2 台も売れたので、在庫が残り 1 台+部品どりのためにばらしたものが 1 台となりました。
部品どりでばらしたものは部品が次の船で着くので、実質残り 2 台ってところです。
トラクタ用 13t に合わせて、追加で輸入しようかなと思ったんですが、まあそれほど売れるものでもないので、もう 1 台売れたらその時点で追加注文すればいいかなと思います。

Brave(ブレイブ)20t 横型・往復式 薪割り機 に関しては、おかげさまで販売数が伸びて、部品の在庫等も国内にある程度持っている状態になりました。
流石に大手さんのようにはいかないですが、そこそこ安心してお使いいただける状態ではないかと思います。

チャイニーズ薪割り機のように安くはありませんが、他所様のようにちょっと部品を変えて輸入すると本国の 2 倍とかの高級品に化ける、ということもありません。

DIY が苦にならない方には、サイズ的にも比較的コンパクトで、作業位置も高く、速度も 7 秒の Brave(ブレイブ)20t 横型・往復式 薪割り機 をお勧めいたします。

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