ガソリン代がじわじわ値上げ

今日は午前中は夏越の後片付け(5 号がやってくれました)と、書類仕事でした。

米国からの荷物が届かないと思っていたら、書類が揃っていなかったようで。。。
モノ自体は 1 月とかに手配したのですが、すでに半年以上滞留しています。
すでに在庫が切れているものもあるし。。。
というか、今年の冬の仕入れをまだしていないので、これも急いで手配しなとまずい感じです。

それはそうと、この間に配達に行った時に、香川のガソリン価格が高くてびっくりしたんですが、うちの近所の会員登録しているちょっと安めのスタンドから、値上げの LINE がきていて、ちょっとよく見てみると、愛媛でもこのところじわじわと値上げが続いているようなのです。
さらにガソリン価格を抑えるための元売りへの補助金も 9 月末で終了という話もあったりします。

燃料の高騰がどの程度薪の価格に影響するのか、検討する必要があるので、薪の製造でどれくらい燃料を使っているのか、ちょっと考えてみました。

まず、原木の輸送ですが、片道約 50km ほどあり、平均で 3km/L とすると、軽油を約 30L 消費します。
次に荷下ろしですが約 1 時間程度かかりますが、リース屋さんの資料(PDF) を見ると、3 トンクラスだと、4L/h くらいですが、うちのは古いので 5L くらい使うかもしれません。
荷下した後の整理等もあるので、2 時間で 10L くらいかなと思います。
都合 40L くらい燃料を消費します。
整備(エンジンオイル、タイヤやゴムクローラー, etc)は、燃料と同程度コストがかかるので、費用としては 80L ということになります。
これで概ね 12 — 16t の原木が輸送できるのですが、平均 14t とすると、生 1t あたり 5.7L 相当が必要なことになります。
乾燥後の歩留まりを 50% とすると、11.4L に相当します。

次に薪割りです。
ここは委託している部分もあるのですが、自分たちで割ったケースで考えてみます。
まず、製造ペースですが、1 時間に 1t 程度ではないかと思います。
ボブキャットの燃料消費ですが、これも大体 3t クラスと同じとして 5L/h といったところでしょう。
整備コストを加味すると 10L/h ですね。

薪製造機の燃料ですが、ガソリンです。
同クラスのカタログを見ると、300g/h/PS で、14HP なので、4,200g/h ということですが、ガソリンの比重は 0.737 なので、3095.4cc, 約 3.1L/h ということになります。
ガソリン価格は軽油よりも高いのですが、これは税額の違いによるものなので単純に何倍というのは乱暴ではありますが、簡便に済ますためにとりあえず、1.2 倍とします。
すると、軽油相当で 3.7L/h となります。
汎用エンジンのメンテナンスコストは低いので、無視します。

薪割りしたものの乾燥のための横持ちなんかもあると思うのですが、それは無視して、ここまでで都合 13.7L/h なので、乾燥後に換算すると 27.4L となります。

合計で、1t あたり軽油換算で 38.8L 相当の燃料的なコストが発生していることになります。
つまり軽油価格が 1 円変動すると、薪割りまでで 40 円近く製造コストが上がることになります。
横持ちや、積み込み、発生した木屑の処理などでもトラックや重機を使用するわけですから、1t あたり 1 円の変動に対して 100 円くらい負担していただかないと厳しいかなと思うところです。
今のコストって軽油が 1L 100 円だった頃に、相当どんぶりで計算したものなので、流石に 150 円を超えているなら、1t あたりだと 5,000 円くらいコストが変わっているはずです。

そもそも薪は 2kg で、灯油 1L と同じエネルギー価値があるんです。
灯油の値段ですが、安いところですら 18L で 2,000 円を超える価格で、高いところだと、2,500 円くらいします。
平均だと 2,200 円くらいでしょうかね。(122 円/L)
うちの今の卸価格ですが、最安だと(荷姿等の条件による)税込でも 50 円程度になるのです。
灯油よりも 1 割以上、下手をすると 3 割くらい安い状態です。
個人さんの小売価格でも、高いところの灯油くらいの値段なので、流石に無理が出てきました。

いずれにせよ、価格を維持することが難しくなってきたので、薪についても、サーチャージを導入せざるを得ない感じです。
仮に軽油価格 1 円に対して 1t あたり 100 円のコスト増とすると、これを製品に転嫁するとすると 0.1 円/kg になります。
もともと軽油は 100 円くらいで考えていたのですが、去年価格を改定させていただいていて、その時の軽油価格が 150 円前後だったと記憶しているので、軽油が 150 円を超えると 1kg あたり 0.1 円(1t あたり 100 円)加算させて頂こうと思います。
例えば、軽油が 160 円/L の時、12t 納めた場合、12,000 円がサーチャージ(税抜)となる計算です。

原木の価格や、生薪の価格はしばらくは維持してもらえそうなのですが、これも年内くらいで、その先のことはどうなるか全くわかりません。
なので、価格の約束をするの危険かなと思います。
とりあえず、年内の価格ということで、それこそ寿司屋じゃないけど「時価」としかいえない感じです。

燃料高騰の影響を少しでも減らすため、極力電動化を進めたいと思いますが、まあ、電気も原発がきちんと稼働していないので、値上がりはするでしょうし、イニシャルコストがすごくかかるので、一朝一夕には行かない感じではあります。
ただ、スタンドの廃業の問題もあるので、方向性としては、電動化、ということかなと思います。