クヌギの試し切り

2014-12-27 16.12.53早速、クヌギの試し切りをしてみました。

わかったこととしては、最大処理径が 30cm ということになっているのですが、事実上、25cm 程度まででないと処理速度が大幅に落ちる、ということです。

まず、30cm だと、途中でノコ刃の速度が低下して、一度に切れません。尤も、樹種にもよるんでしょうが、たいていは、半分くらい切って、戻して、ノコ刃の速度が回復して、残りを切り直す、という感じになります。
次に、きっかり 30cm 程度しか切れないので、節や曲りのため膨らんでいる部位があると切れないのです。
そういう状態だと、チェンソーと大差がない、ということになりかねません。

それと、フォークリフトで持ち上げておいて、セットしてみたのですが、かなりこの部分で手間がかかりました。
ここを工夫しないと、チェンソーなら持ち上げる必要がないので、ここの時間のロスも無視できません。

2014-12-27 16.46.02玉切りして、とりあえず、メッシュパレットに片付けたんですが、思ったよりも量がない割には、30 分以上かかっているので、処理速度的には、かなり問題がある結果となりました。

以上のような結果から、30cm に近い太いもの、ではなくて、寧ろ 20cm に近い細いものを処理したほうが速度的には、玉切り部分ではメリットが大きそうです。

ただし、薪割りの速度は、太くても細くても、1 サイクルの時間が固定なので、その部分で生産性が落ちてしまいますね。
30cm に比べて、25cm だと 70%、20cm だと 40% に生産量が落ちます。

Screenshot-2014-12-28-12.40.49原木の供給方法が異なるんですが、ほぼ同じ処理能力の Spaltfix S-320 の能力グラフを見てみると、玉切りの速度よりも、薪割りの速度低下のほうが影響がクリティカルですね。

例えば、33cm の長さで作った場合、30cm だと毎時 16m3程度の生産量なのに、20cm だと、8m3程度と、40% には落ちないものの、ほぼ半分くらいに減ってしまいます。

今回の経験を踏まえると、25cm 程度の原木が玉切りと薪割りのバランスが取れて、最も生産性が上がりそうだ、そのように思いました。

追試の必要がありそうですし、曲がった部分や、節などの瘤になって膨らんだり、又になっている部分の処理についても、納品時に下処理しておいてもらえるのか否か、という部分まで含めて、再打ち合わせの必要がありそうです。