薪ストーブの入れ替え設置

今日は予定通り TrueNorth TN20 への入れ替え設置をしました。

入れ替えの理由ですが、もともと使っていた JØTUL の F118CB は一次燃焼しかできなくなっているのでオーバホールの必要がある、というのも理由の一つのなのですが、それよりも、他人にはエアタイトなストーブを使って外気導入するべきなどと喧伝しておきながら、当人がまともに外気導入できない古い設計のストーブを使っていたのでは全く説得力がないと思い、いい機会だと決断したわけです。

肝心の外気導入アダプタが行方不明なんで、まあ、これはダクトを接続するだけだろうと思うので、どれほどもかからないのではないかと思いますから、出てきたら接続をしてみたいと思います。

ろくに準備も切に適当にはじめたもですから、足の上にパレットを落として、いつも裸足ですので、爪が割れて血が出るし、えらい目に合いました。

一番苦労したのは、F118CB は煙突径が 6″ よりも細くて、dripless flue extension というアダプタをかましているのですが、これが固着していて、はずれなかったことです。

ハンマーでガンガン叩いて外しまして、ちょっと煙突が凹んでしまいましたが、まあ、DIY の思い出、ということにしたいと思います。
まあ、誰も気にはしないのでしょうが、一番下の目立つ箇所なので、煙突掃除の際に位置を入れ替えておこうと思います。

ガンガン焚くのが待ち遠しいですが、とりあえず、今ならし中です。

TrueNorth TN20, ちょっと焚いただけでもいいストーブだと感じます。

やはり設計が新しいです。

まず、ドアの建て付けなども気密性がしっかり確保されていると感じます。
ただ、ドアのロックの構造については、JØTUL F45 が格段に優れると思いますが、まあ、値段が全く違いますから、比べるのは酷でしょう。

それで、何よりも良いと感じたのは、バッフル板が、耐熱板というのでしょうか、知識が乏しいので素材がわかりませんが、無機質の断熱材を 2 枚相じゃくりして継ぎ合わせて 置いてある という点です。

F118CB の不調の原因は、バッフル板(鋳鉄製)が熱により割れ、変形したことにより、二次燃焼チューブを押し出し、脱落させたことによります。
バッフル板は嵌合するように設計されているため、力がうまく逃がせない上、さらに 1 枚なので、変形するとその影響が大きくなりますし、破損すると全部交換する必要が出てきます。

F118CB の 2 次燃焼用のステンレスパイプは、「コ」の字型になっているのですが、熱による収縮の対策としてでしょうか、後部の鋳物との取り合いはガスケットが必要ですし、フロントの左右をつなぐパイプは嵌合させてあるため、変形などに弱いデザインだと思います。

これに対して、TrueNorth TN20 は、F118CB では丸パイプになっていて左右の二次燃焼空気用のパイプが角パイプになっており、それに丸く穴を刳って、左右をつなぐ二次燃焼空気を噴出させる丸パイプがはしご上に配置されている状態ですが、丸パイプは固定されておらず、遊びがある状態なので、明らかに F118CB よりは熱による収縮に対して、耐性ががあるように感じました。

火室は 20 枚ほどの耐火レンガのようなものを背面・底面・両側面の順で設置し、躯体の鋼板を保護する形になっています。
この耐火レンガのようなものですが、何故かかなり湿っている、というよりも完全に手に水がつくほどだったので、そのまま焚いてもいいのか、ちょっと悩みましたが、まあ、保証があるので、ぶっ壊れたら、クレームしようと思います。

海上輸送の際に結露でもしたのか、と思ったのですが、一緒にストーブの中に入っている紙(マニュアル等)は、一切カビたり、ふやけたりしていないので、端から濡れた状態でレンガ状のものがフィルムで密閉されていたものと思います。
これについてはちょっと気になるので、電話して、確認してまた報告します。

というわけで、3 台入荷した TrueNorth TN20 ですが、1 台は予約済、1 台はうちで設置したので、残り 1 台です。

それで、非常辛いのですが、約 16 万円に値上げさせていただきました。

このストーブ、原価で 9 万円ほどして、輸入すると消費税がかかるし、国際送金では為替手数料がかかるので、10 万円ほどします。
今回 1 台当たり 4 万円以上運賃がかかってしまいまして、そうすると、14 万強で仕入れたものを 15 万弱で販売していたということになりますが、手配するのはもちろん、資金を立て替え、通関をし、港まで出向いて引取をし、家賃はかかりませんけど自分の倉庫に保管をし、時にはおまかせ便で無料でお届けにあがるわけですから、そのマージンでは、とてもとても継続していくことができません。
粗利で、10% 程度は、手数料をいただきたいと思っています。

今までもそうだったんですが、単に カナダ国内の運賃を計上するのを忘れていていた わけです。
今回から運送会社が変わり、連絡ミスがあり、FOB ではなく EXW となり、国際送料にカナダ国内のピックアップ運賃が計上されて、ほぼ確実に赤字だったことに気づいたというような状態です。

ただまあ、16 万円でも、品質を考えると、かなり競争力のあるストーブであるとは思います。
辛い台所事情を汲んで頂ければと思います。