Facebook で、軽トラック 1 台分を知人に分けることになったのだがいくらくらいなのか、と質問されていました。
この質問に答えるには、軽トラック 1 台にどれくらい薪が積めるのか、ということを考えないといけません。
まず、いうまでもないことですが、軽トラックの最大積載量は 350kg です。
SNS などで明らかに過積載をして、それを自慢するような投稿が一昔前にはチラホラありました。
乗用車に積みすぎる人も時々出没します。
とはいえ、それしか車がないなら、どれくらい積めるのかは知っておく必要がありますね。
過去にまとめてあるので、参考にしてください。
その上で、軽トラックの荷台の寸法ですが、
にまとまっていますが、厳密な話をするわけではないので、幅 1.4m, 長さ 2m とします。
そうすると、アオリ高さを 0.3m として、すりきりいっぱいまで積んだら、0.84m3 の容積があることになります。
あくまでも自分の経験則ですが、薪を綺麗に並べて積んだ場合、概ね 1/3 程度、隙間ができます。
そうすると、実質、薪の体積は 0.84 x 2/3 = 0.56m3 くらいになります。
薪の重さですが、これは樹種と乾燥具合に依存しますが、よく乾燥している薪は概ね以下のような密度になります。
主なところだけ引用しますと、
樹種 | 比重 |
---|---|
クヌギ | 0.85 |
コナラ | 0.76 |
ケヤキ | 0.69 |
サクラ | 0.6 |
ヒノキ | 0.41 |
スギ | 0.38 |
という感じです。
ただ、これはあくまでも参考の数字であって、この辺りのコナラの場合、同じ容積でクヌギが 440kg だとすると、コナラでも 420kg 程度はあります。
仮に、クヌギの比重が 0.85 なら、0.85 x 420 / 440 = 0.81 となりますので、引用先のデータよりも随分と重いのです。
みなさん知っての通り、うちはそれなりの量の薪を生産していますが、その上で、クヌギよりも 1 割も軽くはないかなと感じています。
なので、地域によりコナラはかなり差があるのではないかと思っています。
これは、少し前にも書いた、クヌギは遺伝的にばらつきがない、ということにもつながると思っているのですが。。。
さて、薪の重さがわかりましから、軽トラの荷台いっぱいに薪を積んだらどうなるのか、計算してみましょう。
クヌギなら、0.56m3 x 0.85 = 0.476t = 476kg です。過積載になります。
コナラだと、426kg ですから、助手席の 55kg 分踏まえて、車両総重量的に超えないなら、検挙されることはないギリギリかなと思います。
ケヤキくらいになると、386kg ですから、ギリギリ大丈夫かなというところです。
ただ、いずれも、気乾比重 といって自然乾燥ではこれ以上乾かないレベルの水分量での重さなのです。
ですから、割ったばかりの薪は、はるかに重いので、過積載には十分気をつける必要があります。
とうわけで、軽トラ 1 台分、過積載になることを無視して単純計算するとすると、クヌギ・ナラの類なら 450kg 程度になりますので、1kg あたりの単価に重さをかければ、値段が導けますね。