薪の片付け

今日は薪の片付けをすることにしました。
少しカゴに詰められずに残っていたものを太陽電池小屋に押し込んでおいたのですが、結構邪魔で奥のものが取れないのです。
3 カゴしか空きカゴかなくて足りるかなと思ったら足りそうだったんですが、スタートが遅すぎて、2 カゴ詰めたところでタイムアップです。
夕方は駐車場に残っていた大きすぎるチップと、細かすぎるチップというよりもダストとを工場に戻して終了です。

しかし、このカゴに並べる、という作業もかなり不毛なんですよね。

並べないと並べた時と比べて 1/2 から 2/3 くらいに減ってしまいます。
並べたとして 500kg 程度入って、乾燥後は 350kg になります。
少し痩せるので、上に空間が 10cm 弱できるので、詰め直すと 400kg くらいになりますが、時間とコストを勘案して、並べ直す作業は行なっていません。
乾燥の速度的には並べない方が早いのですが、製造機から出ただけのものは選別が必要なので、結局選別を兼ねて手作業で詰めているので、そのついでに並べている感じです。

カゴに並べるという行為をコストと見ると大体 1,000 円かかるんです。
もし自然乾燥させるとなると、最低でも 1 年間メッシュパレットを占有するわけで、メッシュパレットのコストは 1 枚 10,000 円以上です。
10,000 円投資しているので 10% は稼いでもらいたい。
つまり、1,000 円が年間のメッシュパレットで売り上げ必要があるわけですね。

きちんと並べた場合、それで 350kg の薪が作れるので、1 年乾燥で販売するのなら並べる手間の 1,000 円と合わせて 5.71 円/kg というとになります。
2 年乾燥なら 8.57 円/kg です。
もし、並べなくて 2/3 しか入らなかった場合、233kg の薪が作れることになります。
1 年乾燥は 4.29 円/kg ということになり、2 年乾燥は 8.58 円/kg となります。

保管スペースのコストを無視した場合の話です。
現実問題、自然乾燥の場合、1 年でまともに仕上がることはまずないし、逆に仕上げる場合、ハウス等の設備投資が必要です。
そうなると、当然ですが、屋根の下の保管スペースというのはかなりのコストがかかっているので、結局のところ、自然乾燥の場合、並べて保管効率を上げないとペイしない、ということになるのです。
乾燥機に入れる場合も、乾燥機の運用効率の問題があるので、結局は並べるという判断になっています。

次に輸送効率の面からも考えてみます。
コンテナには 40 カゴ積むことができます。

単に落とした場合 233kg/カゴ、並べて乾燥させた場合 350kg/カゴ、並べて乾燥させてできた隙間分再度並べた場合 400kg/カゴとなります。
つまり、一度に輸送できる実は 9.32t, 14t, 16t となります。
積載重量が増加する分、多少の燃費の悪化がありますが、運行に要するコスト全体から見ると割合は非常に小さいので、今回は無視して考えます。

500km 輸送する場合、運賃は概ね 10 万円弱になります。(高速代含む)
それぞれ、10.73 円/kg, 7.14 円/kg, 6.25 円/kg となります。

並べなかった場合、並べた場合よりも 3.59 円/kg 高くなります。
よって、350kg あたりで考えると、1256.5 円、輸送コストが節約できた = 並べるコストは 1,000 円なので経済的、ということになります。

空いたスペースに薪をさらに詰め直す作業については、0.89 円/kg の経済効果があります。
400kg あたり 356 円ということになるので、手間に見合うか少し微妙なところですね。

お客さんのところに、綺麗に並べたカゴのまま納品できれば良いのですが、実際にはひっくり返して取り出すので、不毛に思いつつも、コスト的には意味があるので、並べるしかないかなというところです。
少しでも並べる作業を効率的に行える工夫が必要かなと思う今日この頃です。