ベアリングとハウジングの選定

アッグが壊れた件の続きです。

うちの薪の製造プロセスにおいて、アッグは極めて重要なアタッチメントで、必要不可欠といえ、故障していることにより、薪の生産自体が中止してしまっています。

解決方法としては、1 台ではなくて 2 台、バックアップを持っておく、ということにしようと思うのですが、流石に 2 台も新しく買うことはできないので、現状の大英帝国から調達した初号機の修理もしないといけないのかな、というところです。

roli_10_picそれと平行して、次回は実績のある Lasco 社製の Roli を調達したいと思っているのですが、結構小さな機械なので、1 台入れても 複数台入れても、オーストリアからドイツ(もしくはイタリア)までの陸送費であるとか、通関のコストであるとか、そういう付帯費用が占める割合が大きく、台数をまとめればコストが下がるので、ウッドバッグの調達 のタイミングで一緒に入れようかなと思っています。

一部の方には、すでにお声掛けをしているのですが、興味がある方がいらっしゃったら、お問い合わせ ください。

こちらでブラケットやホースまで作り、ポン付けできる状態まで仕上げることも可能ですし、そういうことは省いて、本体のみご用意することも可能です。

価格的には、品物が 2,000 ユーロくらいです。
また、前回、ウッドバッグ 1 パレットを日本にまで運んだコスト を公開していますから、運賃はそのくらいと考えてください。

バックホーのアタッチメントとして仕上げるためには、ピン 2 本(@10,000 円くらい)、ピンを取り付けるためのカラー(2 個セットで 30,000 円くらい)、それにブラケットを作るための鋼板とその加工(カット+溶接)、塗装、といった工程が必要になります。

ホースまで含めて、前回は 15 万円くらいかかりました。(クイックカプラ含まず)

ここまで、えらくフリが長くなりましたが、本題に入って、修理する際のベアリングとハウジングの選定です。

とりあえず、という言い方が適切かどうかわかりませんが、Lasco 社のものは、なんだかんだで一式 50 万近い金額になる見込みですから、予算的にとても厳しいため、最終的にどうなるかは決め兼ねているんですが、仮に 50 万で購入した場合、年間 10% 償却していく、と考えると、5 万円/年となるわけです。

よって、現状の設計のものでも、修理代が年 5 万円に収まる範囲であれば、新たにまとまった資金を投資せず、場当たり的に、対処療法でしのいだほうが金利分お得、ということになります。

27mm のソケットがなくて、モンキーでやるには硬かったので、まだ、油圧モータの損傷自体を確認できていないのですが、現状のデザインでも、鋳物フランジのベアリングで 1 年は、相当無理をして使えたわけで、モータが破損しないように設計を変更し、ベアリングとシャフトのみの交換であれば、手間を考えなければ、5 万円もはかかりませんので、そういう方向(壊れる前提)というのもありかなとも思います。

ただ、ベアリングのカタログを見ると、40mm のシャフトに対して静荷重でも 30kN(ViO-30 のバケット掘削力)かけるのは難しく、技術資料を見ると、破砕機や建設機械は安全率として 3 倍見ておく必要がある(衝撃的な荷重がかかることがあるため)ので、90kN (バケットの支点と作用点との位置関係での話)ということになります。

通常の鋳鉄製角フランジ形ユニットベアリングの場合、40mm の場合、基本動定格荷重 40.5kN, 基本静定格荷重 24.0kN(PDF) くらいのようです。

軸を 60mm くらいにサイズアップすると、概ね、上記要件を満たすようです。

また、今回、ハウジング自体が割れた件ですが、SS400 で製造されているハウジングがあり、メーカに問い合わせたところ、鋳物のおよそ 2 倍の強度が期待できる、ということでした。

突き刺して吊り上げる、という作業は行う必要があるので、軸受に対して力のかかる方向の問題もあり、適切なベアリングを選定する必要があるのではないか、とも思うのですが、アキシャルとスラストとの違いもわかってない状態なので、かなり調べて見る必要がありそうです。

輸入品のため、ハウジングのサイズが異る問題がありはするんですが、そっちは 45° 回転させて、穴を刳り、タップを立てればいいだけなので、どうにでもなると思っています。

水曜日には、修理用の部品などについてパーツの購入元から連絡します、ということになっているので、分解しての状況確認と合わせて、方向性を決めていきたいと思います。