超大割薪の乾燥の具合

40cm の超大割の薪の乾燥具合です。
今朝、乾燥を確認してもらいました。

結論を数字で書くと、元々の重量 420kg → 現時点の重量 399kg です。
風袋が概ね 60kg 程度なので、中身の量はもともと 360kg でした。

いくら 11 月に伐採したとはいえ、葉がらししている間もなく搬出してもらっているので、まあ夏場のようなじゃぶじゃぶではないけど、ズブ生には違いありません。

で、引き算をしますと、21kg しか減ってませんね。
まあ、ロードセンサで測っているので、かなりの誤差がありますから、それぞれ最悪の数字でそうなっているというパターンもありますが、最良の数字でそうなのかもしれません。
仮に 20kg だとすると、1/6 しか水が抜けていません。

計るまでもないのですが、半分に割って、かんながけをして(平面を出さないと正確に計れないため)調べたところ、50% くらいの含水率、ということです。
無論、辺材は乾いてきているので、全体が 50% というわけではありませんが、仮にそうだと仮定すると、元々の木の重さを w とすると、1.5w が 340kg ですから、w は 227kg くらい、乾燥後 20% の含水率になると、1.2w で 272kg くらいには軽くならないとダメってことで、残り 68kg です。(ドライベースの数字です)
20kg が 4 日かかり、1 日 5kg だと、13.6 日かかりますね。
乾燥の速度の変化については、今まで計測したことがないのでわかりませんし、今後はそういう太すぎるものは断ることにしたので、掘り下げる必要性もあまりない部分ではあるんですが、仮にリニアに乾燥が進むとしての数字です。

そうそう、前に説明してから随分時間が経っているので、含水率、というものについて説明しておきます。
上に、「ドライベース」と書きましたけど、含水率には二つの尺度があって、ウエットベースとドライベースと言われています。

現在の薪の重さを 100g として、そのうちどれだけの水分を含むのか、というのがウエットベースです。
その 100g の薪をどんどん乾燥させて、乾き切った(全く水分を含まない)薪になった時に重さが 80g になったとします。
そうすると、水を 20g 含んでいた、ということになりますので、20/100 で 20% となります。
ウエットベースは当たり前ですが、含水率は 100% を超えることはありません。

一方のドライベースは、完全に乾いたら 100g になる薪があったとして、今の水の量が薪に対しての割合です。
たとえば、今の重さが 120g で、完全に乾いたら 100g の薪なら、水は 20g ですので、20/100 で 20% となります。
ドライベースは、100% を超える含水率もあり得ます。

ドライベースに対して、ウエットベースでは低めの数字になりますので、含水率の話をしているときは、どっちなのか、はっきりさせてから話をしないといけません。

そして、どうやって含水率を計るのか、というテーマについては、過去のエントリー(含水率そのものについても云々しています)をどうぞ。

乾燥機のコストは 1 日 1 万円以上かかるので、18 日もかかると、全くペイしません。
週のうち 6 日しか運転しないので、18 日は 3 週間ということになります。
クリスマスまでどころか、来年の 1/10 も怪しいレベル。

現状の問題点としては、単純に乾燥機が 24 時間稼働でないことです。

いろいろな課題があり、昼間しか運転しないので、稼働時間として 1/3 なのですが、運転していない間に温度が下がるため、実際の稼働率としては 25% くらいまで低下していると思います。

この装置自体が 24 時間連続運転を前提として設計されているのですが、目下の最大問題は灰の除去で、チップの品質もあるんでしょうが、今までの実績として、10t 深ダンプ 1 台分のチップを使用して、フレコン 4 袋の灰が発生しているので、チップの 1/10 の灰が出ている計算です。

チップの投入は全自動制御されるんですが、灰については現状人力で除去しなければならず、高温であるため、大変な労力を要しています。
この部分を極力自動化するなり、何らかの手当てをしていく必要性があります。

完全に自動化することは困難だとしても、このようなコンベアを作って、スコップで掻き出したものを、保管用のドラム缶に運んでくれるような省力化は必要ではないかと思います。

仮に、24 時間連続稼働が実現すれば、仮に乾燥がリニアに進むものして、1 週間で 10t は極太でも乾燥させることができる、ということになります。
今までのサイズ、いわゆる 33cm の 7cm 角の牛乳パック程度の太さ以下のものであれば、週に 2 サイクルでき、毎週 20t、月産で 80t となります。
原木の供給や薪割り作業、出荷のための梱包作業等がありますので、そうそう単純にはいきませんが。

薪割り作業的には、現時点では、週に 1 釜分、30 パレットくらいの生産スピードです。
無論、原木のクオリティや天候に大きく左右されることではあるんですが。

月に 40t、年間 500t が一つの採算ラインなので、とにかく乾燥速度を速くする=乾燥機の運転率を上げる、これしかありません。

他のお客さんの注文分の生産もどんどん遅れてしまうので、夜間の運転も検討しないといけない気がします。

それはそうと、今日は冬至で星祭でした。
例年とは違い、祭典のみです。
これからは、毎日日が長くなっていくわけですが、椿まつりくらいまでは寒さが続きますね。
今年の神事も年越しを残して全て終了です。

雑貨の検品、納品、出荷も連日行っています。
少しは在庫切れは解消しつつあるんですが。
今日は、50 ケースちょっと、350kg ほどの出荷でした。
明日も引き続き頑張ろうと思います。