ちょっと Messenger で聞かれたことなんですが、忘れないうちにメモをしておこうと思います。
簡単に言うと、.2 クラスをリースしたいんだけど、グラップル付きがないから、グラップルだけ安く買って使いたい、ってな話です。
ただ単に掴むだけなら、往復配管は 1 セットですみますが、旋回(回転)させたいとなると、もう 1 セット必要になります。
じゃあ、配管が 2 セット、大抵は、ドレンもついて 5 本配管になるんですが、あまり見ません。
あるところにはあるんでしょうが、特殊なものは高い と相場が決まっています。
となると、普通に往復配管は 1 セットしかない、これで旋回をしたい場合にどうしましょう、と言う話です。
普通に考えると、電磁弁を使うってことになるんですけど、そうすると、今度は配線が必要になります。
リース機にそんな面倒くさいことはしたくない。
思いつきました。
一口にグラップルと言っても、大きく分けると 2 パターンあって、リジッドと言われる手首が関節になっているタイプと、日本ではあまり見ませんけど、ユニックパル(Palfinger)とか、ナックルブームクレーンの先端によくついているプラプラタイプとです。
リジッドって言うのはこう言うタイプです。
それに対して、プラプラ(正式にはなんて言うんでしょうかね?)はこう言うタイプです。
で、ユンボの場合、バケットシリンダーと呼ばれる、先端につけてあるバケット等のアタッチメントの角度を調整するシリンダがあるんですけどね、これ、プラプラタイプだと用事がないのですよ。
バケットシリンダーは複動ですから、往復配管ということになります。
つまり、このシリンダを殺して、この回路をローテーターに回せば、あとは開閉用の往復配管が 1 セットあれば、理屈上は回転するグラップルがほとんど手を入れずに作れるわけですよ。
このやり方であれば、電磁弁を使いませんから、完全に機械式で、滑らかで繊細な操作ができるんじゃないかと思うのです。
それでもって、じゃあ、プラプラはいくらするのよって話です。
eBay で適当に検索して出てきたのがこれ。
お値段、US $2,400.00 です。
見ての通り、電磁弁のキットもついてきます。(要らんけど)
なもんで、プラプラグラップル専用機にする気がなくて、かつ、クイック等で頻繁に着脱するよと言う向きにも適合するわけです。
それで、繰り返しますが、お値段、US $2,400.00 です。
架装例がこちら。
なんと、TAKUCHI。日本では全然見ない、元祖ミニユンボ。
プラプラのプレートの上に、電磁弁などの収納ボックスと、アームへのリンクなどを作り込んでいます。
配線も、綺麗にする気がないなら、別に固定さえしておけばいいことなので、リース機でも、そんなに面倒くさいことにはならないと思います。
ただ、どうしても操作は電磁弁のそれでしょうから。
バケットシリンダーから油を取るなら、電磁弁を使う必要は全くないと思うんで、その場合はもっとシンプルでしょう。
というわけで、リース料金がどれほどのもんか知りませんけど、運賃とかで倍になったとしてもせいぜい 50 万くらいなので、買っても比較的短期間で元が取れるんじゃないでしょうか。